9月4日 まるまる一章、舞台の説明に終始する
主人公が読者に語りかける。今や天然記念物的な書き方である。「白鯨」の冒頭は、「諸君、見給え」と読み手に声をかけ、最初の舞台となる港の風景を説明する。
もう一つ、例をとろう。まず諸君は田舎にいたとする、どこかの湖岸地方の高地とする。どこなりと好きな道を歩いてみたまえ、十中九まで諸君は谷にぶつかるだろう、そこには川流の淀みがあるだろう。
なんて感じで延々と語られる。いやあ、いまどきじゃないよね。なにせ物語が始まらない。主人公が延々と、水夫であることの喜びや偉大さを語り続ける。まどろっこしい。実にまどろっこしい。延々と鯨に関する記述の引用が続いた後、今度は主人公の独り言に付き合うことになる。
この「まだまだ何もかも先送りな感じ」を楽しめるか、少なくとも我慢できないと、古典文学は味わえませんぜ、親分。
第二章でやっと物語のきっかけとなる宿が登場。ほっとする。そして、ややドラマチックに情景が描写が入る。
何という侘しい街々だ。両側はどこまでも、家の集まりではないような黒一色の連なり。そこここに洩れるロウソクの灯は、墓場で働いている灯のようだ。
まるまる一章分を引用に、続いてまるまる一章分を舞台の説明に使うこの気の長さ。冗長と言えば冗長。丁寧と言えば丁寧。いきなりミサイルを飛ばすんじゃなくて、お互いの自己紹介から始まったという昔の戦争みたいな優雅さっつうか、気の長さっつうか。
ということで、まだ鯨の話ってこと以外分からないまま新潮社文庫版上巻51ページ。上巻終了の426ページまで、まだまだ遠い…。
もう一つ、例をとろう。まず諸君は田舎にいたとする、どこかの湖岸地方の高地とする。どこなりと好きな道を歩いてみたまえ、十中九まで諸君は谷にぶつかるだろう、そこには川流の淀みがあるだろう。
なんて感じで延々と語られる。いやあ、いまどきじゃないよね。なにせ物語が始まらない。主人公が延々と、水夫であることの喜びや偉大さを語り続ける。まどろっこしい。実にまどろっこしい。延々と鯨に関する記述の引用が続いた後、今度は主人公の独り言に付き合うことになる。
この「まだまだ何もかも先送りな感じ」を楽しめるか、少なくとも我慢できないと、古典文学は味わえませんぜ、親分。
第二章でやっと物語のきっかけとなる宿が登場。ほっとする。そして、ややドラマチックに情景が描写が入る。
何という侘しい街々だ。両側はどこまでも、家の集まりではないような黒一色の連なり。そこここに洩れるロウソクの灯は、墓場で働いている灯のようだ。
まるまる一章分を引用に、続いてまるまる一章分を舞台の説明に使うこの気の長さ。冗長と言えば冗長。丁寧と言えば丁寧。いきなりミサイルを飛ばすんじゃなくて、お互いの自己紹介から始まったという昔の戦争みたいな優雅さっつうか、気の長さっつうか。
ということで、まだ鯨の話ってこと以外分からないまま新潮社文庫版上巻51ページ。上巻終了の426ページまで、まだまだ遠い…。