子どもたちに軽やかに生きてほしい~そんな時に読みたい絵本 | つながっていこう~オンライン版絵本で支援プロジェクト【公式ブログ】

 

こんにちは!

 

東京のかこです。

 

昨日3月4日(月)の午前、船橋市にある西部公民館で講演会の講師を務めてきました。
 

 

この講座の中で、今の子どもたちの読書を巡る状況を、第4回小学生が選ぶ子どもの本総選挙(主催:NPO法人こどもの本総選挙)や、第68回学校読書調査(主催:全国学校図書館協議会)の結果からお話しました。

 

また2000年の「子ども読書年」のあとにどのような流れが起きたかについても、いろいろな観点でお話をしました。

 

また2008年以降、子どもたちの生活の中にスマートフォンが浸透したことで変わったこと、教育DXの進む中で、子どもに本を手渡すおとなの存在の大切さを伝えてきました。


この講座にはオンライン絵本会の仲間も駆け付けてくれて、最前列で聞いてくれたおかげで、私は落ち着いて話すことができました!

 

 

写真は、講座が終わってから記念撮影!



 

 

講座の中で子どもたちに、そのままの自分で軽やかに生きていいんだよ!と伝えてくれる絵本を何冊か紹介しました。


 

 

その中から3冊を紹介します。

 

 

『ちょろりんのすてきなセーター』降矢なな/作 福音館書店 1983

朝日小学生新聞「名作これ読んだ?」に2か月に1回紹介記事を書いていますが、2023年8月31日にこの絵本の紹介をしています。

とかげのちょろりんは、おつかいに出かけた時に春の色をしたきれいなセーターに一目ぼれします。買ってほしいとおかあさんにおねだりしたけれど買ってもらえません。

そこで自分のおこづかいで買おうとしますが、少し足りないのです。そこでおじいちゃんのランプ磨きのお手伝いをして、足りない分をお駄賃としてもらいます。

そしてやっとその春の色のセーターを買える!と思ったら・・・それはとかげ用ではなくへび用だったのです。がっかりして涙を流してしまうちょろりん。

 

それをみた用品店のびきびきおばさんはちょろりん用に編みなおしてくれるのです。

 

男の子だっておしゃれしたいって思うのは素敵なこと。もちろん悔しくて涙を流すことだってある・・・そんな当たり前の姿がさらりと描かれています。1983年に描かれたこの絵本、ジェンダーとか言われる前に、こんなメッセージを子どもたちに届けてくれていたのですね。ちなみにこの絵本、次男のお気に入りでしたルンルン


 

『まゆとおに』富安陽子/文 降矢なな/絵 福音館書店 2012

 

こちらは、やまんばのむすめ、まゆが雑木林の奥で鬼に出会うおはなし。

 

鬼はまゆを家に誘い込んで、食べてやろうと思うのですが、まゆは鬼の思惑なんてなんのその、だってやまんばの娘ですこぶる力持ちなんですもの!

 

形勢逆転。まゆを煮て食べるためにぐらぐらに沸かした湯の中に放り込まれ、おしりにやけどを負うと、まゆは鬼をひょいとかつぎあげて家に連れて帰るのです。

女の子だって強くていいんだよ。

続編の『まゆとかっぱ』もおすすめです。

 

 

 

『ジュリアンはマーメイド』ジェシカ・ラブ/作 横山和江/訳 サウザンブックス社 2020


男の子だって、お化粧したっていいし、とびっきりおしゃれしてパレードに出ちゃっていいよ~

アクセサリーもね!という、ほんとうにしなやかに、その子の個性を受け止めてくれるおばあちゃんの存在も素敵な絵本。


現在、2作目の『ジュリアンとウェイティング』は、出版に向けてクラウドファンディング中です!ぜひご協力くださいニコニコ

 

 

 

 

 

子ども時代に読んでもらう絵本は、子どもたちにさまざまな価値観も刷り込んでしまう可能性があるもの・・・

 

だからこそ、軽やかに生きていいんだよ・・・ありのままの君で!というメッセージを伝えてあげたいものです。