こんにちは
かこです。「わらべうたっていいね♪」は、ひろこさんと交互に担当しますね~8月のテーマはくすぐり遊びです!
親子で向かい合って、腕や足をだんだんしたからさわっていって最後はわきの下などをくすぐる遊び、子ども達は大好きです
こちょこちょ遊びをテーマにした楽しい絵本もありますね!
『こちょこちょさん』おーなり由子/文 はたこうしろう/絵 講談社 2016
こちょこちょ遊びのわらべうたのうち、みなさんがよく知っているのは・・・これかな
いっぽんばし こちょこちょ
たたいてつねって
かいだん のぼって
こちょこちょこちょこちょ
よく似てる遊びで、私がよくやるのは「とうきょうとにほんばし」です
とうきょうと にほんばし
がりがりやまの
パン屋さんとつねこさんが
かいだん のぼって
こちょこちょこちょこちょ
【遊び方】
「とうきょうと」で、子どもの手のひら、あるいは足の裏を一本指でなぞります
「にほんばし」で、今度は二本指でなぞります
「がりがりやまの」で、手のひらをがりがりとひっかいて
「パン屋さんと」で、一回手のひらをたたき
「つねこさんが」で、手のひらを軽くつねって
「かいだんのぼって」で、二本指を交互に動かしながら手首から肩まで辿っていき
「こちょこちょこちょこちょ」でわきの下をくすぐります。
あかちゃんって、くすぐられるの、すごく好きです。それには理由もあります。
保育学の世界では古くから研究のテーマになってきました。
もし興味があったら、ここ15年くらいの間に発表された論文のリンクを貼ります。読んでみてくださいね。
母子におけるくすぐり遊びとくすぐつたさの発達/根ヶ山光一,山口 創(小児保健研究第63巻3号 2005→こちら)
1 歳児と保育者のふれあい遊びにおける共感的相互作用の事例研究/遠藤晶(武庫川女子大学紀要 2016→こちら)
乳児と養育者におけるくすぐり遊びの初期発達/石島このみ(CHILD RESAERCH NET 2020/11/27→こちら)
あかちゃんは、くすぐられることで、自分と他者を認識し身体感覚を獲得していきます。なので、生後すぐのあかちゃんは反応しないのですが、3か月過ぎる頃からだんだん反応が豊かになってきます。
うちの孫でやってみました!新生児の時は全然、反応なし。1か月の時も反応は薄かったです。2カ月半になった今、反応してくれるようになってますが、まだ前もって遊びを推測できないので、いわゆる”くすぐり遊びにおける「焦らし」と予期の機能”はないのです。
生後半年を過ぎると、どんなふうに触られるか、予期するようになり、歌い始めると期待して笑い出すってことが始まるかな。今から楽しみです
この夏、オンラインわらべうたの会でやったのは、「にゅうめんそうめん」でした。
にゅうめん そうめん ひやそうめん
がりがりやまの ぶたやの つねこさんが
ちんぴ ちんぴ ちんぴ
だんこんおろし だいこんおろし
お店にしますか? 奥にしますか?
【遊び方】
「にゅうめん そうめん ひやそうめん」では、子どもの腕を4本指で上からなでおろします
「がりがりやまの」で、手のひらをがりがりがりっとひっかきます
「ぶたやの」で、手のひらを軽くたたき
「つねこさんが」で、軽く手のひらをつねり
「ちんぴ ちんぴ ちんぴ」では、腕を下から上へ3箇所ちょんちょんとつまんでいきます
手のひらをもって「お店にしますか?奥にしますか?」と聞きます。
「だいこんおろし だいこんおろし」では、握りこぶしで腕を上から下へ2回こすります。(ほんとうに大根をおろすように、少し力をいれてもよいでしょう)
「お店にします」って答えたら、手のひらをくすぐります。
「奥にします」って答えたら、わきの下をくすぐります。
「お店にします」って答えても、「奥も空いてますよ~どうぞ~」と言いながら、ついでにわきの下もくすぐっちゃいましょう!
もう一つ、紹介したいわらべうたが「ねーずみ ねーずみ」
ねーずみ ねーずみ
どーこいきゃ
わがすへ ちゅっちゅくちゅ
ねーずみ ねーずみ
どーこいきゃ
わがすへ とびこんだ
【遊び方】
歌いながら両手の人差し指で、こどもの体のあちこちをつついていきます。お腹や胸、背中、手足、あちこち刺激してあげましょう。
最後の「とびこんだ」で、わきの下か首筋をくすぐります。
このわらべうたも、絵本になっていますよ~
『ねーずみねーずみ どーこいきゃ』こがようこ/文 降矢なな/絵 童心社 2018
くすぐり遊びはお互いの肌が触れ合う遊びです。さわってもらっている子どもも、さわっているおとなも、オキシトシンと呼ばれる愛情ホルモンがいっぱい分泌されて、幸せな気持ちになれるんですよ~
【追記】
くすぐったさが苦手で嫌な場合はどうすれば?とか、くすぐり遊びが性暴力に繋がるのでは?というご意見をいただきました。
上記でリンクを貼っている論文の中にも
>くすぐったさは身体接触が喚起する快と不快 の混合状態を基盤に成立する情緒であり,それ は一般に他者のくすぐりによって生じるもので あるが,くすぐったがり反応が発達に応じて増 加するとともに強まり,またその身体部位によ る発現の勾配も増大したことは,乳児の生後1 年間,とくに前半の半年間における身体の機能 分化と身体を介した自他認識の成熟過程を示唆 するものである。
という文章があります。くすぐりは、快と不快の混合状態であるというのですね。くすぐったさは、危険回避をするための感覚でもあります。
ほんとうに信頼した相手でないと、不快を感じます。
またくすぐったい場所は、セクシャルゾーンに近いこともあり、注意が必要ですね。
子どもが喜んでいるかどうか、嫌だと意思表示していないか、確認しながら「わらべうた」として遊んでみることが大事ですね。
小さな赤ちゃんは、触られることで体の末端の認識をしていくので、くすぐり遊びは意味があるのですが、嫌がるのにやるのは避けたいですね。そこも、コミュニケーション。お互いに楽しい遊びにできるようにこころがけたいものです。
来月はひろこさんが担当します~どうぞお楽しみに