誰もが憧れるベートーヴェンの

ピアノ曲の数々。

なかでも『エリーゼのために』は、

うっとりするような

美しいメロディを湛えて私たちの

心を捉えます。

 

ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン、ウィーン(1804,5年頃)

ウィリブロルト・ヨーゼフ・メーラー©Wien Museum

 

 

 ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

(1770年~1827年)は20代後半から

難聴に悩まされ、自殺を考えるほど

の苦悩をし、40歳には全聾となります。

 

 

 しかしその間、

1804年(34歳)に交響曲第3番を

発表したのを皮切りに、それから

ほぼ10年の時期は、

文豪ロマン・ロランをして

「傑作の森」と言わしめるほどの

創造の花開く時期でした。

 

 『エリーゼのために』は

ちょうどその時期にあたる、

1810年に書かれます。

 

当時この曲を捧げられた

女性の名前は

”テレーゼ(Therese)”

という説が有力であるため、

彼の原稿の文字のあまりの悪筆から

”エリーゼ(Elise)”

と誤読されて世に広まった

可能性が高いと言われています。

 

 

 私たちがよく知っている

『エリーゼのために』は、

1810年に書かれたもの。

ところが実は1822年にも、

再び手を加えられた

ヴァージョンが残されているそうです!

 

 聴き比べてみると、それぞれの良さが

伝わってきます音譜音譜

 

まずはクロアチアのピアニスト、

イーヴォ・ポゴレリチによる演奏(1810年ヴァージョン)。

静謐で夢見るようなピアノの響きです宝石赤

 

 

そしてこちらが1822年版。

ロシアのピアニスト、セルゲイ・クズネツォフ

による演奏。

 

 曲の後半には寄せては返す波のように、

幾度も幾度も冒頭の旋律が繰り返され、

不思議な音響空間のうちに

夢のようにこだましては消えていきます。

 

 

 完全に聴覚を失った

晩年のベートーヴェンの『エリーゼ』は、

彼にだけは聴くことができないという

運命の皮肉を孕みますが、

一方でそれを鑑賞する

いまの私たちにとっては、

彼の内に秘められた”響き”が

いったいどのようなものだったのか、

微かに窺い知ることができるようです。

 

 

 

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