デンドロビュームは熱帯生まれなので、高温が好きと思い込み、入手したての株を暖房器のわきに置くと、たちまち花がしおれることがある。
これは、温度のことばかりに気を奪われ、湿度の不足を忘れてしまったためだ。

冬に咲かせるためには、最低15度、湿度70%くらいの環境が必要だ。

そこで、生産者はこの環境が保てるよう、盛んに暖房を使うが、同時に、通路に水をまいたり、加湿器を設けたりして盛んに湿度を高めている。

とくに冬の太平洋岸地域は乾風のため、湿度が低くなるので、花が傷みやすい。

花を長く楽しむには、暖房中だけ加湿するか、あるいは加湿器のある部屋に飾るとよい。

春以降は湿度が高まるので、その必要はない。

西口一希(ガーデニング)