秋になると、生長はぴたりと止まり、今度はバルブが太ってくる。

このときも肥料は必要ないが、日光と風と水は大事なので、不足しないようにする。

こうして生長末期となり、以後は春まで休止期となるが、シンビジュームやカトレアと違って秋になっても花芽は見つからない。

花芽は秋以降の手入れ次第で生じたり、できなかったりする。

デンドロビュームの場合は、夏の手入れのほかに、初冬の手入れが非常に重要で、怠ると花芽に出会えなくなる。

花芽をつけるためには、10月以後、水やりを3~7日に一回というように徐々に減らし、引き締まった株に仕立てることが大事だ。

この水減らしのほかに、明け方5度ぐらいの低温にあわせることも大切で、この二つの作業をしっかりと行うと、花芽が見え始めてくる。

西口一希(ガーデニング)