ツールKAN ~愛は勝つかもしれないし、勝たないかもしれないし~ | オニシメの自己中毒

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みなさん、こんにちわ。

KANです。

僕の小学校の頃のね友達に、マッキーってあだ名の子が居たんですが、

マッキーね小さい頃エレクトーンを習っていたらしくね、


ピアノが弾けるんですよ。


でね、音楽の授業の時に音楽室に移動するじゃないですか。


音楽室ってピアノ有るじゃないですか。


マッキーね、急いで音楽室に移動して、

おもむろにね、ピアノで『KANの愛は勝つ』弾きはじめたんですよ。



後から、移動してくるみんながね、

「え!?すごーい!まっきーが弾いてたの?」

「おー!先生かと思ったらまっきーかよー!」

「まっきーピアノ弾けるのすごいねー」


ってマッキーに賞賛の声をかけるんですよ。


マッキー、耳を真っ赤にして得意気なんですよ。


僕はね、知ってるんですよ。

マッキーの家にファミスタやりに行った時に見ちゃったんですよ、

オルガンの譜面台の上の、ヘロンヘロンになってた楽譜を、



きっと、今日この日の為に一生懸命練習したんでしょう。


なんの取り得の無いマッキーがね、

ファミスタの時に躊躇なく、ナムコスターズを選ぶマッキーがね、


今、みんなの輪の中心で輝いてるんですよ。











「おい!!!誰だ!!!ピアノ弾いてるヤツは!!!!」



突然響く大人の怒声に、それまでほっこりと肌色だった音楽室の空気が一瞬で真っ青に変わったんですよ。


廊下を不機嫌そうに歩く先生の姿、そうとうイライラしてらっしゃいますね。




ピアノはね、先生にことわり無く弾いちゃだめなんです。


えぇ、知ってますよ、僕もマッキーも、そしてみんな知ってます。



だからね、急いで音楽室に来たんです、先生が来る束の間のあいだだけ弾くつもりだったんです。



ただね、マッキーは今、人生で一番輝いている瞬間だったんです。


これから先、天パで、頭の回転が鈍くて、ブサイクなマッキーには、

みんなに囲まれてちやほやされる事なんて、一度だって無いんです。




マッキーもそれを承知してか、つい、


『あと少し』 『もうちょっと、あと少し』 『大丈夫』 『大丈夫、大丈夫、先っちょだけだから』


と、欲を出してしまったんでしょうね。




革命の英雄から敗戦国の戦犯に落ちぶれたマッキーは

よりにもよって、ギンギンに機嫌の悪い先生に吊るし上げられ、


あまりの、株の乱高下に混乱したマッキーは、


泣きながら失禁。


失禁によって、興ざめした先生は怒るのをやめ、僕にマッキーを保健室に連れて行くようにいいました。




○に保と書かれた失禁者用のパンツに履き替えながら、

虚ろな目のマッキーは


しーんーぱーい、ないからね・・・・・・・・

きーみーの ゆーうきーがー・・・・・・・・・

だーれーかーに・・・・とどくーーーあしたーがー・・・・・・・



きっと・・・・・・・・


・・・・きっと・・・・・・・。




ダン!!

と床を蹴ったマッキー。




オルガンの上にもう一枚あったヘロンヘロンの楽譜、

牧原のりゆきの『どんなときも』が披露される事は、有りませんでした。








ボランティアの御褒美に、

ボトルとツールKANを戴きました。