心に空を
*ネタバレです。
アルバムを購入するまで聴かない!という方はご注意下さい。
ミューズノートでオンエアした2曲のうち「SING」については前回書いたので今回は「心に空を」。
この曲、公式HPによると優里さんの書き下ろしたラブソング、とある。作詞作曲ともに優里さんだ。
マッタリと濃いラブソングではなく、ミディアムテンポの爽やかな青春ソングといったところか。
リトグリにはハマる曲だと思う。
聴いていて何とも爽快で後味が良い。
どこか切ない懐かしいメロディも感じられるため
若い人だけでなく万人受けする曲かもしれない。
そもそもタイトルが良い。
「心に空を」
もうタイトルから青春だ。
構成は以下。いつものようにリードボーカルと小節数を◯で示す。
キーはD♭ 転調ナシ、至ってシンプル。
1番
サビ
♪会いたい人に〜 ma ⑧
♪そばにいるから〜 ア ⑧
♪wow wow 〜 全 ④
Aメロ
♪もうダメかもなんて〜 か ⑧
♪きっとやられていたんだ〜 ma ⑧
Bメロ
♪雲が両手をふるように〜 MA ⑧
♪声に出さなきゃ〜 MA ⑧
サビ
♪会いたい人に〜 ア ⑧
♪そばにいるから〜 ア ⑧
♪wow wow 〜 全 ⑧x2回
2番
Aメロ
♪きっと誰かがずっと〜 か ⑧
♪素直に近づけなくて〜 か ⑧
Bメロ
♪春夏秋冬見上げてる〜 ア ⑧
♪見えなくても繋がって〜 ア ⑧
サビ
♪会いたい人に〜 ma ⑧
♪移り変わるよ〜 か ⑧
Cメロ
♪桜も海もコスモスも〜 ma ⑧
♪一生に一度の人生〜 か ⑧
落ちサビ
♪会いたい人に〜 MA ⑧
♪そばに感じた〜 ア ⑧
♪wow wow〜 全 ⑧x4回
冒頭、いきなりサビから入る。
落ちサビっぽい。 入りはmanaka…賛成。
大賛成。🙋♂️
この声にいきなり心を掴まれる。
ズキューン。
サビはPOPSの王道であるいわゆるカノン進行だ。
キーC(ハ長調)で言うとカノン進行のコードはC G Am Em F C F G である。
このコード進行がピタリと当てはまる。
(実際のこの曲のキーはD♭ (C♯)なのでこれらの半音上となる)
冒頭のサビ含めサビは4回あるが、それぞれのメンバーの"らしさ"がよく出ていて興味深い。
特にアサヒはよくマッチしており、その力量が遺憾なく発揮されていると思う。
今やリトグリのセンターと言っても良いのかもしれない。
MAYUの落ちサビもいいなあ。
聴いてて落ち着く声だ。
Aメロはこの曲の中ではサビと同じくらいの聴かせどころだ。個人的には、特に2番Aメロのアレンジはファンキーで大好物である。
1番Aメロはかれん&manaka、2番Aメロはかれんx2を起用している。
この爽やかな曲の中で、Aメロだけが"ロック"だ。
2小節が1ブロックとして、頭の1拍め、2拍めだけにギター、キーボード、バスドラムが揃ってアクセントをつけて、3拍、4拍め以降はドラムだけという面白い伴奏だ。これが繰り返されることによってファンキーなリズムを作り上げている。
(文章では説明が難しい。すみません)
その上に乗っかるリードボーカルはパンチ力が欲しいところ。
だからかれんとmanakaだ。納得。
2番Aメロは特に激しい。ドラムはもちろのこと、ベースやギターが暴れたり。
ここまで1&2拍めに弾いていたのに
♪一緒に♪ の箇所は、1拍めを休符にし、2拍めだけに弾いたり、
♪素直にー♪ の箇所はドラムは4拍3連?だったり…と
リズム的な"仕掛け"が散らばっている。
ここのかれんのリードが光る。
リズムモンスターでもあるかれんはこの激しく難しいノリに見事にボーカルを載せている。ピタッと!
さすがかれん、としか言いようがない。
Bメロは前半は落ち着いたパート、後半はサビに繋げるために盛り上がるパートだ。
一点だけピックアップするとすれば1番BメロのMAYU。♪声に出さなきゃ〜 のパートは出だし、あれ?アサヒ?と思うほど声が出ている(気がする)。 ここのMAYU、個人的に大好物。
Cメロは…
芹奈がいれば芹奈だったかもしれない、なんて勝手に想像する。
前半のパート、manakaは何事もなく歌っているが、いわゆる"食う"リズムが伴奏に多用されているので決して易しくはない。
後半のかれんに至っては、リズムモンスターの面目躍如。歌詞が2拍3連(リズムが2拍刻むところを3拍刻む)のリズムになっており、しかも、何と8小節も連続する、という鬼のようなリズムパートだ。 2拍3連も1小節なら、まあ簡単だが8小節もずれることなく!
このように各メンバーのリードボーカルは素晴らしいのだが、この曲を語る上で忘れてはいけないのが
コーラスワークだ。
1曲を通して素晴らしいハーモニーだ。
サビはもちろんのこと全体的な厚み、2番Aメロのハーモニーの凄みなどなど、聴き逃せない。
シングルアルバムではないので"リードオフ・バージョン" が存在しないのが残念だ。
この曲こそ聴いてみたいんだけどなあ。
ということで、
総合すると、この曲はリード、ハーモニーともに秀逸で、爽やかな良い曲だと思う。
「SING」もよかった。「心に空を」も良い。
いろんな迷いから吹っ切れた感、開き直った感がある。
この分でいくと他の未発表曲にも期待できそうだ。
Come Alive、WONDERLAND…ワクワクしてきた。
Journey、いいぞ。