復興支援音楽祭 歌の絆プロジェクト2022
ミニライブとして
・青春フォトグラフ
・3月9日
・I BELIEVE
・いつかこの涙が
の4曲を。
好きだ。 と 明日へ の2曲を高校生合唱部とコラボした。
ステージに立ったのは3人。
かれん、MAYU、アサヒ。
ミュージックフェアでも3人だったが、あの時はまだmanakaの休養が発表されてなかったこともあり、数回だけ暫定的に3人でのステージになるという意識で見ていた。
まだ3人はレア感という意識の中で見ていたのだ。
今回は違う。
manakaの休養が発表され、少なくともJourneyツアーが終わる夏までは3人での活動となる、その後も当分3人が続くかもしれない、という覚悟を決めて見たはじめてのステージだった。
覚悟と応援の気持ちで見た3人のステージ……
やはり涙が出そうになった。
だって休んでいる2人の分を必死にカバーしているんだもの。
その健気さに頭が下がる思いだった。
一方、冷静に楽曲の完成度という観点で見ると
3人の声はやはり薄かったのは否めない。
これは、5人の音の厚みをすでに知ってしまっているからだ。
どうしても4人や5人と比べて見てしまう。
1人がリード、もう1人は字ハモ、もう1人はウーアーのコーラスもしくは次のリードに備えて休み、となる。
だから同時に重なる声は2人という時間も多く、想像以上に薄かった、というのが正直な感想。
それは物理的に仕方のないことなのだ。
しかしながら、そのような苦しい状況の中でも個々の実力とコンビネーションを工夫することにより乗り切っていることに注目したい。
ミニライブの4曲の中から「いつかこの涙が」の歌割りのチェンジを例に取りたい。
(1番は割愛)
2番
Bメロ
♪やがて不可能が〜時の中で♪
manakaリードをアサヒがカバー
Cメロ
♪世界で一番〜
manakaリードをMAYUがカバー
♪君は輝いているWow wow
ここはもちろん、かれんのまま。名フェイク。
相変わらずカッコいい。
落ちサビ
♪いつかこの涙が〜
ここは元々芹奈のソロだが4人バージョンでは
かれんが歌っている。
そこをさらにMAYUに変えてきた。
前の''Wow wow"のフェイクは声を張るところ。
そこからいきなりピアニシモでの落ちサビ。
別の人の方が歌いやすいし、かれんの負担も
減らせる。
サビ
♪きっとこの涙に〜抱きしめて
ここはmanakaリードをかれんがカバー。
落ちサビをMAYUに代わってもらったのでここ
はかれん。
♪ああこの笑顔が〜 アサヒのまま。
♪今はこの終わりのない〜 かれんのまま。
♪Woo wu wu Yeah
有名な芹奈のフェイクの箇所。
4人バージョンではアサヒがフェイクしていたが
ここではかれんに変えてきた。
前の♪今はこの終わりのない〜
はかれんのリードの終わりぎわに
♪la la la〜のコーラスが入るが、ここがMAYU1枚だと ペラペラに薄いのでアサヒが加勢する。
そうすると必然的にフェイクはかれんしかいないのだ。
ということで最後の
♪Hu ー のホイッスルボイスも4人バージョンでのアサヒではなくかれんとなる。
なるほど、よくできたフォーメーションのチェンジだと思う。
3人で歌っていくには単純にmanakaリードを誰かがカバーする…だけでは治らない。
そこを見事に成立させている。
これはメンバーの全員が1曲のどこでも歌える、という特筆すべき強みがあってこそ成り立つのだ。
逆に言うと、
全員がただのユニゾンのぐループであればこのようや苦労はない。他には滅多にいない貴重なハーモニーグループだからこその苦労なのかもしれない。
この「いつかこの涙が」を聴いてこのように感じた次第である。
かれんもアサヒも相当に歌っている。
リードが増えれば声も張る。
そして、中でもMAYUはリードが増えることにより出ない高音を無理やり出す、など普段と違う喉の使い方をするので余計に心配である。
ライブは(休憩しながらとは言え)2時間も喉を酷使するのだ。
だからツアーでムリはしてほしくない。
何せ1人が1.5倍頑張っても5人に届かないのだ。
無理を押して5人のパフォーマンスに近づかせようとするのでなく3人と割り切ったステージでよい。
曲数も詰め込み過ぎなくてよい。映像をうまく使ってもよいし、何なら声を録っておいてオケとして使ってもよいと思う。
その点、テレビ出演はせいぜい1〜2曲歌う程度なので良いのかな? 甘いかな?
今回の「歌の絆プロジェクト」の合唱とのコラボは良かった。
「好きだ。」「明日へ」の2曲とも素晴らしかった。
合唱部とのコラボは何度も経験しているが、今回は
男子生徒の割合が多く、その分、低音が響き重厚なコーラスが良かった。
「好きだ。」は軽快な曲なので初めは違和感があったが、段々と耳に馴染んだ。
「明日へ」に至ってはこれまでの合唱の中で一番、感動したかもしれない。
分厚いコーラスのおかげで3人の薄さは軽減され、そのコーラスに乗せたリトグリのリードが光った。
明日へ、という曲が合唱によってこんなに輝くとは。
先日ミュージックフェアでは生田絵梨花さんと「旅立ちの日に」をコラボした。
もちろん3人での歌唱も良いのだが、合唱やコラボはひとつの方法かもしれない。
芹奈にもmanakaにも焦らずにゆっくりと休養してもらいたい、かつ、リトグリの音楽も止めたくない、という両方を成立させる解が3人での活動だ。
メンバー曰く、
スタッフさんと何度も何度も話し合って決めた、との事。
まずは彼女たちの決意を素直に応援したい。
ガオラーには何もできないが、彼女たちの決断を理解することだけはできる。
無理せずに力を抜いても暖かく見守ることができる。
いつも力をいただいているので今はガオラーに甘えてね。