アルツハイマーの新薬がエーザイとアメリカの製薬会社で開発されたと話題になっています

ちょっと違和感を覚えたのは、「認知症の治療薬」ではなく「アルツハイマーの薬」と報じられたこと

アミロイドβというたんぱく質の蓄積がアルツハイマーの原因だとされていて、それを取り除き神経細胞が壊されるのを防ぐのが目的だとか・・・認知症の進行を全く抑えるのではなく進行を遅らせるのが目的の薬ですね

ですので認知症の初期段階(軽度認知障害)の時にはいいかもしれませんが、進行してからは効き目が薄いかもしれません

それにアミロイドβの蓄積のみが「認知症の原因」とははっきりとわかっているではありません

アミロイドβの蓄積がなくても認知症になっている人たちもいます

レビー病、ピック病等、妄想や暴言等を吐く認知症がそれに当たります。アルツハイマーからそれらへ移行していくこともあります

嬉しいニュースなのか確かなのですが

これまでも認知症の薬による薬害は問題になってきました。治験(臨床試験)の結果次第ですし過度の期待は禁物かもしれません

母は記憶障害だけなのですが、進行はすごくゆっくりです。先日施設へ訪問した時も

「小さい赤ちゃんは元気かね」と孫の事を覚えていました

6年前に認知症の症状が出たのですが進行はゆっくり

原因がウイルスでもないのでならないようにする薬も難しいでしょうし、直すことも難しいかもしれません

かかったとしても、上手に付き合っていくノウハウを蓄積していきそれを提示し・発信していくことも医学界として取り組んで頂きたいですね