データセンター事業者と主要データセンター関連事業者が参加する組織、日本データセンター協会(Japan Data Center Council :JDCC)があることを初めて知りました。

 

   正会員、賛助会員だけで300社を超える大きい組織です。もちろん期待の三桜工業(6584)も正会員です。

 

   協会によると「データセンターとは、インターネット用のサーバーやデータ通信、固定・携帯・IP電話などの装置を設置・運用することに特化した建物の総称を指す」とありました。

 

   公表されているリストには、有名企業のデータセンターが東京、大阪近郊を中心にズラッと並んでいるのが確認出来、その数を見るだけで関連企業の勢力図が判断出来るような気がします。

 

   データセンターは、広大な敷地に広いサーバー室を確保する訳ですから、建設、機器設置のみならず、維持管理に伴う保守、点検、電力消費等を考えれば、経済面では宝の山と言えるでしょう。

 

   最近、生成AIの急速な広がりを受け、膨大なデジタルデータ処理に必要とされる高性能なGPU(画像処理半導体)サーバーを保管できるようにデータセンターを対応させる必要が生じて来ていますが、GPUサーバーは従来型のサーバーに比べ発熱量、消費電力量が格段に多いことから、GPUサーバー対応のデータセンターには従来型よりもさらなる効率的な冷却方式が求められているそうです。

 

   海外では水冷冷却の導入が進んでいますが、我が国では、これまで安価で手頃な空冷冷却がほとんど使用されてきたようです。

 

   水冷冷却は、空冷冷却に比べ冷却能力が高く、節電効果もあるため、AI半導体を使用するサーバーの増加とともに需要が見込まれていて、今回三桜工業が開発した、日本初のデータセンター向け水冷冷却装置は画期的と言えるのではないでしょうか。

 

   データセンターが消費する消費電力は増え続けており、持続可能なデータセンターを目指すには限界が来つつあることへの対策が求められているようです。

 

   世界中のデータセンターが消費している電力は、全世界の消費電力4%に達しており、持続的成長を目指すにはより低消費電力のソリューションが必要ということです。

 

   二デックは、データセンターの水冷冷却装置事業に注力し、年間200億円の売上を目指しているそうですが、この分野での競争を制する社がどこか注目されます。