9/12は15:20からユーロスペースで「福田村事件」を観ました。



映画の前にローカル渋谷でナン&チキンカレーの昼食を取りました。客が私一人で落ち着かない・・・割りとインド料理屋あるあるのような気がする。味はまぁまぁでお安くて、渋谷としてはよかったです、パフェとかもありました。






「福田村事件」は関東大震災の5日後、1923年9月6日千葉県の福田村(現代は野田市)で発生した民衆による虐殺事件で、当時朝鮮人に関するデマの流布があり混乱状態、福田村には香川の行商団が訪れていた。彼らの聞き慣れない讃岐弁に村の自衛団は朝鮮人ではないかと疑い暴動が発生。行商団は行商用の鑑札(公的機関から認められた証)を持っていたにも関わらず、子供や妊婦を含む9人(胎児を含むと10人)が殺害される凄惨な事件へと発展した。8名が逮捕され刑が課せられたが1926年12月25日大正天皇死去による恩赦で全員無罪放免となった。という事件の映画化。ここに朝鮮から帰ってきた若めの夫婦が移住してきたり、思想がアレだという理由で簡単に切り捨てられる人とか、若い女性記者と上司である新聞社の編集長とか、息子が自分の父親と妻の間にできた子ではないかと疑っている男とかのエピソードが加わっていました。

もー全部ダメな話。そもそも、香川で被差別部落出身の行商団で、差別された職業につき地元を遠く離れても理由なく差別を受ける人生ってなんだったんだろうと暗い気持ちになる。

震災で東京から逃げてきた人々が「朝鮮人が井戸に毒を入れたらしい」「集団で襲ってくるらしい」と言うのを、「お前が見たのか?」と問いただすと「皆が言っていた」ってソースの無い噂話でしかないのに軍服を着た軍国主義大好きおじさんたちの自警団がいきり立ってしまって起こした事件。皆、いたって普通の人達だったらしいけど、手に手に武器を持って女性も子供も、命乞いしようが容赦なく殺していく姿たるや大勢の殺人鬼でしかなかった、本当にあってはならない事だと思いました。


忘れてはならない事かもしれないけど(映画としても面白かったし)そこまで大昔でもない話って子孫の方々は辛いだろうなぁ。ストックホルムケースを観たときにも思ったけど、実在の犯人や関係者って簡単に調べられるし、最終的に恩赦(なにこのシステム)で釈放されてるし、怒りしか感じない事件だし。現千葉県野田市に偏見持っちゃったなぁ。

自警団リーダー役の水道橋博士と、渡し船船頭役の東出昌大(人妻にモテモテで迫られたらすぐやっちゃう男役)があてがき?てくらいイメージぴったりの配役で良かったです。