4/13は9:30から「ロストケア」を観ました。


内容は、アパートの一室で孤独死の後始末をしている所に一人の女性が駆けつけます。死亡した老人の娘であるその女性は、眉をひそめて作業を見守ります。


介護士の斯波は高齢者の自宅を回る訪問介護をしています。優しく親身にお年寄りと接し、新人介護士から尊敬されています。
ある日、顧客の一人のお通夜に参加した斯波は、介護していた娘に「よく頑張りましたね」と優しい言葉をかけました。
そんなある日、介護センター長の遺体が顧客(死亡)の自宅で見つかり、センター長に窃盗と殺人の容疑がかけられます。合鍵を使って家に忍び込み、金品を盗んでいたようです。
調べが進むにつれ、被害者宅の付近の防犯カメラに車を運転する斯波が

映り込んでいるのが見つかります。さらに彼が介護センターを利用していた高齢者41人を殺害していたことが分かってきました。被害者の家から盗聴器が見つかり、斯波は観念して自白を始めます。「コレは喪失の介護、ロストケアです。僕は42人を救いました」初めは憤っていた大友(検事)でしたが「救われた」と言う被害者遺族の話を聞くうち、何が正しいのか分からなくなってきました。


斯波の人生を調べる大友、父親を見捨て、母親を高級老人ホームに預けている自分と父親を介護して殺した彼の人生、どちらが正しいのかわからなくなってきて・・・というような感じ。

いい映画でした。自分が親の介護中なので身につまされる部分もあり。柄本明の名演技に「松山ケンイチよく泣かずにいられるなぁ〜」って思うくらい泣けたわ。犯人の斯波は、いかにも正論、正義をふりかざして「あれ?合ってんの?」と思わせるけど、よく考えると無知で未熟な男なだけ。検事の大友は父親を見捨て、母親を老人ホームに追いやる冷たい娘、自宅で介護している人の気持ちなんて理解できるわけない!って感じするけど、こっちの方が正解なんだよね(お金があればさ)。斯波は、仕事を辞めず、まず包括支援センター行ってケアマネを決め、介護保険を使ってヘルパー、デイサービス、ショートステイなどを利用し、ムリになったら特養に入れるのが正解だったよね。まぁ、それじゃ映画にはならないけど笑。


私がいいなと思ったのは、介護施設でヘルパーをやってた脇役の中年女性の描き方。若く志が高く理想論多めの若いヘルパーは、事件後介護の世界から逃げたけれど、何があっても「今日も頑張ろう」という姿勢で仕事を放り出さず淡々と生きる彼女が美しかったな。中年女性の強さと鈍感さ、すぐPTSDだの、うつだの言って休むことばっかり考えて、その間誰が仕事を回していると思ってんだ!と言いたい。(もちろん彼女が潰れても変わりの人材はいるけれど)

とにかく泣けた、ずんのやす、綾戸智絵も含め俳優陣も最高でした。


映画の後、さぼてんでランチ、食後にソフトクリームのパフェを頂きました。ん〜満足満足!