岡田ジャパンの皆様、おめでとうございます。





私はサッカーはあまり詳しくは存じ上げませんが、ワールドカップということで周りの皆様の興奮を多少受け、若干テンションをあげさせて頂いております。





先日のデンマーク戦も、しゃれおつなスポーツバー等での大勢での観戦のお誘いはさすがにお断りさせて頂いたものの(周りとの温度差を恐れたため)、自宅でしっかりテレビを見ながら応援させて頂こうと用事を入れずに自宅に待機していたのでありました。





やはり、やや興味が薄いと致しましても、こういった国民的行事にはしっかりと目を通しておくべきである。





33歳にもなりますと、このような大人の香りが漂うしっかりとした考え方ができ得てしまうのでございます。





私は試合当日、自らのダンディな魅力に酔いしれていたのでありました。





しかし、日本対デンマーク戦のキックオフまで後まであと少しの時間になったところで私はあまりの極度の暇を感じてしまい、ついその足でレンタルビデオ屋さんにかけこんでしまいました。





「とりあえず、なにか借りよう、しかし絶対に今日は見てはいけないんだ。なぜなら私にはサッカー日本代表応援という国民的行事をダンディな大人の雰囲気を醸し出しながら楽しみ、そして翌日、いや~しかし寝不足だぜ、ワールドカップ中は常に睡眠不足になっちゃうよね、うふふ、まあ仕方ないか~それにしても本田っていいよな~、といったようなハイカラなコメントを発表するという確固たる目標があるのだから」





私は固い決意を胸にレンタルビデオ屋を徘徊しはじめました。





数分店内をうろつかせて頂きますと、私が興味を注ぐDVDはことごとくレンタル中という状態にありました。





「いいぞ、これはいける。このままなんとなく帰宅し、時間をつぶせばあの夢にまで見た日本代表の応援ができるのだ、ニッポン、ニッポン」





しかし、現実とは無情なものであります。





夢に向かってひた走っていた私のつぶらな瞳に、私の興味をひいてしまう一枚のDVDのパッケージが飛び込んできたのであります。





それはまさにあの本田選手の無回転のフリーキックが敵チームのゴールネットに突き刺さるかのごとくでありました(ここ数日で得た知識を巧みに利用)。





私の目に飛び込んできたDVDは、最新作でもなく、過去に見たかった作品でもなく、好きな出演者が出ているわけでもなく、なんと相方の野田が主演していたものなのであります。





「野田の野郎、なに勝手に私の知らないところで映画の主演の仕事なんかしているんだ、こんな映画に出演しているなら一言言ってくれてもいいじゃないか、ははーん、さては多額のギャラを頂いているな、あの金に汚いゴミ野郎め」





あまりの驚きに一瞬理性を失い、野田に対する憎悪を膨らませた私ではありますが、少し頭を冷やしてみると、あることに気がつきました。





これは野田ではない。





非常に似ているが野田ではない、間違いなく別人である。





冷静さを取り返した私は、その野田に非常に似ている方が主演されているDVDをすぐさまレンタルし、帰宅いたしました。






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13歳のハゲ男。





舞台上の野田しかご覧になったことがない皆様にはピンとこられないかもわかりませんが、コンタクトレンズを外し眼鏡をかけ、お風呂あがりの野田は本当に彼とそっくりになるのでございます。






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「こいつはやっぱり本物の野田の野郎なんじゃないか、周りは騙せても相方の私は騙されんぞ、だいたいあの野郎なにが13歳だ、てめえ33歳だろうが、無理があるわ、こうなったらちゃんとじっくり見て化けの皮をはがしてやる。」





どうしても野田に対する疑念が拭いきれない私は、帰宅し、すぐにDVDを見始めました。





あの時の私は完全にどうかしておりました。





私は一心不乱にDVDを鑑賞し続けました、サッカーの時間など忘れてしまうほど夢中でありました。





そして映画を全て見終わりました。






やはり野田ではありませんでした。






そして肝心の映画のほうも、恐ろしいくらい面白くなかったです。






慌ててテレビのチャンネルを合わせると、サッカーの試合は見事終了しておりました。






ああ、なんということでしょうか。






なぜ私は日本中が注目する日本代表の歴史的な一戦の応援を差し置き、よりにもよって「13歳のハゲ男」を同時刻に鑑賞しなければならなかったのか。






あの時間帯に「13歳のハゲ男」を鑑賞してたのは日本中で私ただ一人ではなかっただろうか。






仮にいらっしゃるなら是非名乗り出て頂きたい。





私めは本当に後悔し、ショックを受けました。





早朝、渋谷のスクランブル交差点で大盛り上がりする若者達の映像を見て、私もハゲた男性達を大量に交差点に集めてハイタッチしあいたいという欲求にかられるほどショックでありました。





次の試合こそ必ずや観戦したいです。





岡田ジャパンの皆様、頑張ってください。