11月16日に埼玉西武ライオンズ(日本)vs.統一7-ELEVEnライオンズ(台湾)を観戦しに東京ドームに行ってきました。
いよいよライオンズがアジアナンバーワンにおなりになさるのですね。
ドームに入場する際の私の心は躍っていました。
身も踊っていました。
試合開始30分ほど前にドームに入った私は、荷物をいったん席に置くなり、軽快かつとても心地の良いリズミカルなステップでカレーを購入しに行きました。
実は水道橋駅に着いた頃からカレーを食べようと決意していた私ですが、いざ売店の前に立つと、カレーに対する一抹の不安を感じ始めました。
いいえ、正確にいうと、カレーに不安を覚えたのではありません、カレーの上に牛丼の具がのってる、よくばり丼に興味をそそられてしまったのであります。
私の心は激しく動揺し、混乱しました。
カレーなのか、よくばり丼なのか。
もう、いっそのこと焼きそばにしてしまうおうかなんて、自暴自棄になったりした時期もありました。
過去の自分を責めたりもしました。
カレーに対する不信感をこのまま拭い去ることは不可能なんじゃないか、
一生よくばりという十字架を背中に背負って生きていかなければいけないのではないか、
そんな不安ばかりが私の脳内を駆け巡りました。
私の身体は不安と絶望で氷のように硬直しました。
私はまるで冬の東北地方の家屋の屋根から垂れ下がる、つららでした。
そして春の訪れとともに溶けていくがごとく、全身から冷や汗が溢れ出ました。
春になり、あらゆる生命が誕生する中、逆に消滅していくつらら。
そう、私はつらら。
私はつららに愛おしさすら感じ始めました。
とうとう目の前は真っ暗になり、呼吸は浅くなっていきました。
もう限界なのだろうか。
ここまで一生懸命頑張ってきたんだ、もう悔いはない。
私がその場に倒れこむ覚悟をしたその瞬間でした。
私の目の中に強烈な光が飛び込んできました。
強い光に目がくらみ、光を放つ正体を確認するのに数秒かかりました。
ああ、天使だ、天使が現れた。
私の目の前に天使が舞い降りてくださったのです。
なんという壮絶なまでの可愛らしさでしょうか。
私の全身に走っていた痛みは消え、生きる希望が芽生えてきました。
天使の名前はOPENちゃん。
統一ライオンズのマスコットであります。
生きる希望と勇気を取り戻した私は高らかに声を上げました。
カレーをひとつください。
OPENちゃん、生きる勇気をありがとう。
※帰る際に深々とお辞儀するOPENちゃん。お行儀もよろしいのですね。