八面山へ上る途中、そのあまりの美しさに車を止めた。

そもそも、このあたりで、昼間に雪が積もるなんていうのは珍しいこと。

うっすらと雪化粧した遠い山、なんという美しさ。

言葉を失う。

この景色が人の心を奪うのは、その無作為性によるところが大きいのだと思う。

誰も何も意図していないところに、いきなり、息をのむような広大な絶景が広がるのである。

写真は、どんなに上手に撮ったところで、写真に過ぎない。目の前に広がるこの景色を表現することはできても

それは再現を超えない。

風景とは、張りつめた冷たい空気のなか、この目で見て、感じて、記憶にとどめたものがすべてなのだと思う。

 中津平野を見下ろす。

どの方向から見ても同じ形に見える山であるため、「八面山」の名が付いたといわれる。

別名、箭山(ややま)というのも初めて知った。

石舞台というのも初めて知った。なかなかの迫力。

 さて、日が暮れてきたのと、標高が上がるにつれて、残雪が、多くなってきたので、ここで引き返すことにした。

季節の良い時にまた来よう。