正義の味方がカッコいいのは、正義の味方だからじゃなくて、悪いヤツをやっつけて、

最後、爆破までしてしまうその暴力描写に興奮していたにすぎない。

むしろカッコいいのは、やられるとわかっていても、汚い手を使ってでも、チャレンジする

ワルもののスピリットのほうではないか。造形的にも、整ったヒーローよりも、武骨で、世間をすねた

目をした明日をも知れぬならず者、すなわち悪役の方だ。

 大人になったある日、そんなことに気付いたことが、忘れていた宿題みたいに、時々思い出しては

また忘れていた。

 ショッカーは、本当に悪いのだろうか。明日の日本を作りかえる革命者ではないのだろうか。

少なくとも、現状を否定し、新しい社会を創造する気概は持っている。

 仮面ライダーは、あまりにも保守的だ。現状を肯定することしかしない。平和とは、昨日と同じ日々

が続くことではないと思う。そして、暴力に対して、暴力で封じ込めている。だから毎週、新しい怪人

が出てくる、すなわち、暴力の連鎖を断ち切る努力をしていない。異分子を排除してしまえば、、

それで良い社会が形成されるという幻想を流布しているのである。

 今、大阪では、あたらしい正義の味方が、ワルものを次から次へとやっつけているらしい。

この空が暗くなることがないことを祈っている。