忙しい週末でした。
土曜日は、朝から、授業参観。午後から、ピアノ発表会のリハーサル。

 この教室は、ソロと連弾の2曲を発表するスタイル。だいたいは、お子さんと
お母さん。私のような大人ひとりの生徒の場合、誰かと組むことになる。ただ、
練習が負担になるので、「今年はソロのみで」とお願いしていましたが、2ヶ月
ほど前に連弾をやって欲しい相手がいると先生より伺った。

 お相手は米寿のお姉さまとのこと。最近、この教室に通い始めたとのこと。
88歳、どんな風に弾くのかな、なんにせよ縁起の良いことと快諾した。曲はア
メイジンググレース。簡単なアレンジの楽譜だ。

 2回目、連弾の練習のときに、先生が、3拍子のはずが4拍子になっているこ
とと、リズムの詰まりを指摘。本番直前なので指摘しようか迷ったとのことでし
た。そして、リハーサルでは、これを見事に修正してきました。

 リハーサル終了して、米寿婦人、先生に
「緊張してしまって、やっぱり人前では弾けない。今回の発表会は辞退したい。」
とおっしゃっていた。なんとも謙虚な方である。

 そして、日曜日、発表会当日、ちゃんといらっしゃいました。
私はソロの方の曲は、ソナチネ14番。自分的には、ちょっとムリめの難曲。
1年半かかって、やっと半分弾けるようになった思い入れ深いものです。しかし
、もうソロの曲などどうでも良くなっていました。この米寿婦人をしっかりフォ
ローすることのほうが、私にとって重要になっています。これは、大変な役どこ
ろであることは間違いありません。

 先ず、米寿婦人のソロ。唱歌「ふるさと」素晴らしい演奏。
そして、私が呼ばれて連弾。緊張していないフリをしなければならない。
「ゆっくり行きましょう。」と声をかける。なんとか無事、弾ききった。

 そして、私はひとり、舞台を降りる。
ここで、教室の最年少、5歳の女の子から、米寿婦人に花束贈呈。
そして先生がマイクを持ち壇上へ。この女性が88歳であること、2ヶ月前から
はじめたこと、昨日は辞退したいとおっしゃったことなど披露した。

 先生は感極まって、涙ながらにこうおっしゃった。
「この勇気に盛大な拍手を送って下さい。」
小さなホールに響き渡る拍手の渦。素晴らしい。ブラボー。ブラボー。