BL妄想小説
昔、母に聞いたことがあった。
『おかあさん、どうしてうちにはおとうさんがいないの?』
母『いないわけではないの。おとうさんは遠いところにいて、一緒には暮らせないの。』
『とおいところ?』
母『そうよ。アメリカっていう国にいるの。彼の家は厳しくて結婚することも許してもらえなかったの。でもね、幸せよ。』
『いっしょじゃないのにしあわせなの?』
母『えぇ。遠く離れていても私達は同じ空の下にいるのだから。』
小さな頃はよく分からなくて、でも母さんが幸せそうな顔をしていたからそれ以上は聞かなかった。
結局、父さんにも会えないまま、母さんは僕が中学生の頃に永遠の眠りについた。
そして19歳の暑い夏の日。
俺は運命の人と出会う。
そう、
大野智と。