The composer of Desafinado plays | 全ての音は音楽か

全ての音は音楽か

色々書いたりつぶやいたり。音楽の話ばかりです。

1.The girl from Ipanema
2.O morro
3.Agua de beber
4.Dreamer
5.Favela
6.Insensatez
7.Corcovado
8.One note samba
9.Meditation
10.Jazz samba
11.Chega de saudade
12.Desafinado
 
イパネマの娘/ユニバーサル ミュージック クラシック

 
Personnel:
Antonio Carlos Jobim(p, g)
Claus Ogerman(arr, cond)
Jimmy Cleveland(tb)
Leo Wright(fl, as)
and others
 
Arrangements by Claus Ogerman
Recorded in New York City on May 9 & 10, 1963
 
Antonio Carlos Jobimのアルバム。
 
Antonio Carlos Jobimのデビューアルバム(ソロとしては初作品)となる本作は、曲や演奏に加えてClaus Ogermanによるアレンジがとても優雅で上品で、刺激や気持ちの高揚とは正反対にあるような、極めて平和でリラックスした雰囲気です。
 
その演奏内容に加え、ボサノバやジャズなどが好きな方や興味がある方なら必ず知っている、もしくは聴いた事があるであろう有名曲が並んでいるので、非常に親しみやすい作品であると思います。
 
上に刺激とは正反対にある~~と書きましたが、ただ落ち着く、気持ちいいというだけではなく、ところどころにハッとするような秀逸な音使いがあります。ただ、その部分は人それぞれ聴き方や感じ方があると思うので言いきる事は出来ませんが、ゆったりしているだけの退屈な作品ではないと思います。
 
そういう作品故、テンポは割と一定で、速かったり特定の楽器や演奏者をフューチャーするような技巧的な場面はありません。しかし、この作品の場合は「バラエティが少ない」と言うよりは、「作品全体のまとまりがある」と表現した方が適切なような気がします。
 
ボサノバやそういう系統の音楽が好きな人でまだ聴いていない人は、必ず聴くべきだとは思わないものの、良い作品だと思うので、また歴史の一つとして聴いてみても良いかと思います。