何故、太鼓を叩く時に手を挙げるのか。
について、子供達に話してみた。
太鼓を叩くとき、何で手を振り上げるんだろう。
子供達、答えられませんでした。
そういう決まりだから。
そういう振り付けだから。
そう習ったから。
手を挙げてたんだろうか。
何故ひじを伸ばさなければならないのか?
何故精一杯体を伸ばさなければならないのか?
何故ばちを真っすぐ伸ばさなければならないのか?
理由がある。
理由を理解しないで叩いていると、
太鼓は答えてはくれない。
自分が、自分の意思で生きていない状態だから。
相手も、生きてはくれない。
この場合、その理由とは、
太鼓の音を出す。という目的のため。
最大の澄み切った音を出すには、
太鼓の面に対して垂直にばちを持っていくこと。
この角度がずれると、力が皮以外の方向にそれてします。
そして、ばちを太鼓の面から出来るだけ離す事。
ばちがめんから離れるほど、いわゆる助走が付き、速度が増す。
以上二つの点から、
ばちを面からできるだけ真っすぐ離す為に、
ばちも腕も、真っすぐに振り上げなくてはいけない。
力は、単純に速さと質量が増すほど、大きくなる。
そして、力の当たる面積が小さいほど圧力が大きくなる。
腕を振り上げる、これ一つとってもこれだけの理由がある。
他の事でも同じ。
この世の全ての事象には理由がある。
大切なのは、ルールを守ることではなく、
その理由を理解する事。
子供達にはそれをわかって欲しい。
世の中は、理由なんて考えず、ルールだけ守っていた方が得なのかもしれない。
人の世には、矛盾する事もたくさん存在しているのは確か。
でも、音楽は純粋に理想を求め得る世界。
そんな世界にせっかく足を突っ込んだんだから、
とことん突き詰めて欲しい。
それが出来る世界なんだから。
和太鼓教室おんがくの森代表・坂本新吾
メール ongakunomori1978@gmail.com
電話 08033760407