和太鼓 バチ先の意識、指先の意識 | 和太鼓×囲碁×子育て 和太鼓教室おんがくの森、おやこ囲碁交流会 のブログ

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熊本和太鼓研究所 和太鼓教室おんがくの森



太鼓を叩く上で、ばちに意識を通わせることは非常に重要なこととなる。


お客さんに自分の想いを伝えるには、


太鼓に想いを伝えないといけない。


太鼓に想いを伝えるには、ばちに想いを伝えなくてはいけない。


ばちに想いを伝えるには、自分が『想い』を持たなくてはならない。



ばちというものは、太鼓と触れる、唯一の伝導者であり、


自分の体にもっとも接しているもの、


もっと言えば、自分の指なのである。


ばちを握った瞬間に、ばちの中心に神経がとおり、


硬いはずの木が、しなやかに曲がるような感覚になる。


まさに指や腕の延長。



そこに、自分とつながった神経を通すまでには、


10年、15年、それ以上の年月を積み重ねて感覚を少しずつ伸ばしていく。


もちろん、その間にもばちは折れたりするし、


大きさの違う太鼓を叩けばばちも変わる。


一つ一つのばちに、自分を通していく。



自分の側にその感覚が出来れば、ばちは答えてくれる。


ばちといえど、この世に生を受け、


共に生きた生命体で作られていることを忘れてはならない。


中には神経が縦に通っている。


ばちは決して横には作らない。


そこに意識を通す。



その感覚を養うにはどうしたらよいか?


視界=感覚と意識して練習するのが一番の近道のようだ。



人の視界は360度ではない。


上下左右、150度ほどしかない。


と言う事は、意識持っていけるのもその範囲のみと考えられる。


自分の体でも同じこと。


まっすぐ腕を上げた状態。前を向いていると、


その手は意識から外れている。


ばちをまっすぐ上にあげる、という簡単な行為なのだが、


実はまっすぐあがっていない。


意識から外れると、想像で行動するしかない。


鏡を見てみると、そのばちはあらぬ方向に歪んでしまう。


人によって、間接や、骨の形が違うのもあり、


そう言う事になってしまうのだ。



そこで顔を上に向けてみる。


すると当たり前だがばち先が見える。


ここで初めて、意識の中に入る。


まっすぐ修正することも出来るし、


ばちの先を見つめることで、ばち先に力が生まれ、


神経が通ってくる。



他の方向でも同じで、必ずばち先を意識する。(ばち先をみる。)


どんな早い曲を演奏しているときでも、


必ずこれをやっていく。


それを何百回、何千回、何万回と繰り返していくうちに、


視線のない方向でも自分の体として、思い通りに動いてくれるようになる。



そうすると、ばちの動く瞬間太鼓と触れる瞬間が『解かる』ようになってくる。


おそらくは、何十分の一、何百分の一秒の瞬間が感じられ、


時間と空間がみえるようになる。



こうなれば、表現の幅が爆発的に広がる。


太鼓との対話に置いて、


何十分の一秒前の一打と、それから何十分の後の一打は、


全く別の意味になっているのである。



普通の会話で言うと、


『こんにちは。』


『元気でね』


全く違う言葉だが、それくらい違った意味を持ってしまう。



ばちはあなたの体の一部。


この広い宇宙で、ここでこの太鼓とこのばちが触れ合っていて、


永い時間の流れの中で、この音を出している瞬間は今しかない。



この瞬間ここでしかこの音は出ない。


そしてその音を出しているのは、


あなた、そして、太鼓なのである。



それは、想像を超えるような素晴らしい出会い、素晴らしい時間なのだ。



和太鼓教室おんがくの森代表・坂本新吾
メール ongakunomori1978@gmail.com
電話  08033760407

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