「はぁ~、変な客だったな~」
仕事から戻った雅紀が何やらボヤいていた……俺は事務所のソファーに座りゲームをしながら指名を待っていた
『何?何やらされたの?』
「あのさっ、一人でヤれって言うんだよ!自分は見てるだけなの!おかしくない?抱かないんだよ?」
えっ?……それってまさか……
『ねぇ、それって何て人?』
「えっとねぇ………大野さんって人かな。ちょっとイケメンだったけどね~♪」
…………あの野郎………なんで俺を呼ばないんだよっ……まさか俺に飽きたとか?
…………確かめなくちゃ!!
俺は事務所を飛び出して大野さんちに向かった……俺以外を指名するなんてっ……
考えた事も無かった……アイツが俺以外を指名するなんて……なんだろ、この怒りに似た気持ち……いや、怒りと言うより……悲しみ……

「えっ?和……どうしたんだ?俺、呼んでねぇぞ?」
ドアを開けてキョトンと俺の顔を見ている大野さん……もう俺には用は無いって事?そんなの許さない!俺を抱かないままお払い箱なんて許さない!
『お邪魔しますっ!!』
俺は呆然とする大野さんの隣をすり抜けて部屋に入った