「俺、結婚する事になったから」
ある日、楽屋で貴方からの突然の告白にざわめくメンバー
「おめでとう、智くん!」
「やったね、リーダー!」
「先越されちゃったなぁ、おめでとう!」
驚きながらも口々に祝福するメンバーに囲まれて照れながらも嬉しそうな貴方
何?そんな相手いたの?俺、聞いてないけど?
違う……聞いてないんじゃない……聞かなかったんだ……貴方にそんな相手が居るのを認めたくなくて聞かなかったんだ
そりゃあ遊び相手くらい居ても仕方ない……貴方も健全な男子だからね……でも結婚?……嘘でしょ?
やがてスタッフに呼ばれて楽屋を出ていく3人
俺と貴方だけが残される
「………ニノは祝福してくれねぇのか?」
少し寂しげに貴方が口を開く……そんな貴方に向き合い、ニッコリと笑みを浮かべながら
『おめでとう、大野さん。幸せになってくださいね………なんて、俺が言うと思います?』
全く俺の気持ちを理解出来ていない貴方が呆然と俺を見つめている
『………好きな人に結婚するって言われて祝福するバカがどこに居ます?』
「………えっ………ニノ?………好きな人って……俺の事?」
『当たり前でしょ?貴方が結婚する顔も名前も知らない女が好きな訳ないでしょ?』
俺からの突然の告白に明らかに戸惑っている貴方……きっと考えた事も無かったんでしょうね
『ねぇ、大野さん……1度で良いからキスしてください。そしたら俺、貴方の事キッパリと諦めてちゃんと祝福しますから。』
「………んっ……わかった……1度だけな……」
ふふ……そう、1度だけ……俺は貴方の回りに糸を張り巡らせる蜘蛛……貴方はゆっくりと俺の縄張りに入ってくる蝶
優しく触れる唇……俺は貴方の頭を抱き寄せる……驚いたように少し開いた唇の隙間に練っとりと忍び込ませる……激しく……時に優しく貴方を翻弄させる……逃がしはしない……貴方はもう俺の糸から逃げられない
「ンッ……ニノっ……ンッ……アッ……」
ほら、だって貴方、膝がガクガクしちゃって俺の腕に掴まってようやく立ってる……こんなキス、貴方の大事な結婚相手はしてくれないでしょ?初めてなんじゃない?
口の端からどちらのモノか分からない涎が滴る……ゆっくりと貴方から身体を離せばハァハァと肩で息をする貴方
『ふふ、大野さん、ありがとうございました。』
まだ顔が蒸気した貴方は何か言いたそうだったけどナイスタイミングでスタッフに呼ばれる
それから数日……
「ニノ………」
『大野さん、おはようございます。ん?どうかしたんですか?』
虚ろな表情の貴方……貴方の身体に俺の糸がグルグルに巻き付いているのが見えるよう……
「………別れたよ……俺、彼女と別れて来た……」
俺は蜘蛛……腹を空かせて糸張り巡らせ……狙った獲物は逃さない蜘蛛
『大丈夫ですよ……俺が貴方を幸せにしてあげますから……』
優しく貴方を抱き締める……もう離しませんよ……貴方は俺の可愛い獲物……
『大好きですよ』
「ん……俺も……好き……」
END
ちょっとブラックなニノを書きたくなってしまった(* ̄ー ̄)
タイトルのhungryspider はマッキーの曲のタイトルから拝借しました~(*´∀`)