桜の木の下でニノと出逢った……俺を待っていたって言うけど……何処かで会った事ある?……聞いても教えてくれない
出逢ったあの日から俺は毎日ニノの元に通っている……だってなんだか落ち着くんだ……ずっとこうしていたい……ずっとニノと二人でいたい

「大野さん、俺の事思い出しました?」
『う~ん……ごめん……やっぱり思い出せないや……教えてよ?』
「嫌ですよ……ちゃんと思い出してくださいよ……じゃなきゃ意味無いんですからね」
う~ん……何度考えても思い出せない……まあ、良いや……こうして二人で居たらいつか思い出すかもしれないしね

「………貴方、思い出す気無いでしょ?」
ちょっと拗ねたような顔でニノが睨み付けている……んふふ、その顔すら可愛いんだけど……
『ニノ~、ほら~、花びら可愛いよな~』
そっとニノの髪に桜の花びらを飾ってやればはにかむように笑うニノ……ほんと、ニノって不思議だね……やっぱり桜の精なの?……美しくて……可愛くて……ちょっと儚い……

でも、良いんだ……たとえニノが人間じゃなくても……俺はニノが……ニノが好き
もうニノが居ない世界なんて考えられないよ……ニノ……ずっと俺の側に居て……

「……大野さん……早く思い出して……俺にはもう……時間が無いんですから……」
ニノの心の叫びを……俺は気付いてやれなかった