忙しくて美術館行けれん
映画『正欲』レビュー
コレの小説も持ってる!
こういうのって2時間に納めようとしてめっちゃシーン削減して、結果、物語的に物足りない!ってなること多くない?
ケド!
この映画、珍しく物足りなさを感じなかったの!
びっくりした‼️
八重子ちゃんに関しては説明少なすぎなんじゃ…?と思ったケド…。
小説読んで無い人たちにはどう映ったの気になる。
『水フェチ』の人たちに時間を割いた感じなのかな…?
その割にダンスのシーン💃ガッツリあるのがこだわり感じる
街で寺井検事と夏月が話してるところと、
夏月が佳道の家の窓ガラス割るところが好き。
どっちも映画のオリジナルのシーン🎬だよね。
原作の時にも思ったけど、
夏月と佳道の夫婦って、
本人たちは恋愛感情のない擬似夫婦と思ってるけど、
ボクには日本一ちゃんとした夫婦と思うんだな。
ちゃんと、『家族』。
映画の寺井検事との会話で夏月が「価値観の合う人と一緒に暮らしています」って感じのこと言うの。
ほら。ちゃんと家族じゃん。
世の中に、どれだけ性欲だけで繋がってる夫婦がいることか。
そして、相手の価値観を理解しようとしない人代表の寺井検事が「それが一番です」って返してるの草🌱
窓ガラス割るシーンは、ある意味『嫉妬』。
こっちの世界の人だと思ってたのに、そっちに行ってしまわないで!という意味の。
『嫉妬』って、男女関係でしか生じないもののように見えるじゃん。
だとすれば、本来なら水フェチの人たちには感じられない感情だったはず。
その水フェチの夏月が『嫉妬』してるの、ちょっと嬉しかった。
原作の最後夏月の「あなたの言う現実で、誰に説明したってわかってもらえない者同士、どうにか繋がりあって生きてるんです。そんな生活を、誰に説明したってわかるように作られた法律に搦め捕られるんです。」
って無かった…よね?
それまでひたすら繋がりあってるところにフォーカスしてて、いきなり現実に落とされる感じが、不条理文学感あったけど
映画はひたすら繋がりにフォーカス当たって終わった感。
『あっち側』の人たちと、『こっち側』の人たちの対比。
『こっち側』の人たちの繋がりが充分に描かれてたから、2時間に納めてても物足りなさを感じさせなかったのかな?
この本のテーマの一つである
多様性
って、アートと繋がる。
やっぱりこの映画を観ることは
『美術鑑賞』
と同義!
さて、来月は美術館に行けるだろうか…?