遅ればせながら…


又吉直樹さんの『火花』読んだんよー。

又吉さんのYouTubeチャンネル好きで

(特に髑髏万博さんのやつ。)

本も前に『夜を乗り越える』っていうエッセイを読んだんだけど、感性?というか、大爆笑とか魂を揺さぶるって言うよりジワジワって感じで…


…愛おしいなぁ。って思う本やったの。



今回の火花もそうだった。



神谷さんと徳永の出会いは『こころ』の主人公と「先生」みたいだね。


「神谷さんと同じように、僕だって、僕だけじゃなくて、全ての芸人には自分の面白いと思うことがあるんですよ。でも、それを伝えなあかんから。そこの努力を怠ったら、自分の面白いと思うことが無かったことにされるから。」
「絵画の額縁を選ぶだけのことなら、絵描きの神谷さんの知ったことではない。だが、僕達は自分で描いた絵を自分で展示して誰かに買ってもらわなければならないのだ。額縁を何にするかで、絵の印象は大きく変わるだろう。商業的なことを一切放棄するという行為は自分の作品の本来の意味を変えることにもなりかねない。それは作品を守らないことにも等しいのだ。」

「でも僕達は世間を完全に無視することは出来ないんです。世間を無視することは、人に優しくないことなんです。それは、ほとんど面白くないことと同義なんです。」




神谷さんって「面白いこと」に純粋で、でもだからこそ、周りの人には理解されづらい。
神谷さんのやってる事って『アート』っぽいよね?
アートって、『常識をぶち壊す工夫』『現実から離れている物』だから。


んで、アートって、多様性への寛容なんよね。


「あなたは面白いんだからちゃんと他人に分かるように示してよ!」

って言う優しさと、多様性への寛容が、
『夜を乗り越える』でも感じた又吉さんらしくて、愛おしい。


カバー外すと黒地にゴールドのデザインでカッコイイの!花火の終わりがけの火花って感じ。



『純文学』ってなんなのかよく分からんまま読んだんだが‪w

娯楽性よりも芸術性を重視した文学の事で、文章に芸術性を見出すのか否かは賛否あるっぽいけども?

この本のどこが純文学に当たるのかよく分からなくて、やっぱり『純文学』ってよく分からないなーと思いつつ。



その本が好きなら良くね?



と思うことにした。