初めてメールします。
朗読会は3年程前に学校で聞きました。
あの時の話がまだいくつも心に残っています。
まだ、人の死というものに直面した事がなかったので、あの時は空想しながら聞いていました。
僕をかわいがってくれたばあちゃんが亡くなって、いろいろ思う事がありました。
人は、必ずいつか死ぬということ、
そして、その最期の時を一人で迎えるか、家族と共に迎えるか、選べるということ、
人に慕われて幕を閉じるか、誰からも相手にされずに終わるか、
そんな事を考えさせられました。
ばあちゃんの棺に、ばあちゃんの好物をいくつも入れました。
天国へ持っていけるのは、この程度かと拍子抜けしました。
人に優しく、いろんな人と交流してきた祖母のお葬式には、遠くからいろんな人が来てくれました。
最期のお別れの為だけに、仕事も休んで。
まるで笑っているみたいね…
たくさんの人がそう言ってました。
本当に祖母は笑顔で亡くなりました。
祖母の願いどおりの最期だったと思います。
戦争の話をいっぱいしてくれました。
たくさんの人がこの国の為にと、歯を食いしばって頑張ったんだよ、
食べる物がなくて、たくさんの人が死んでいった時代があったんだよ、
あんた達は、よか時代に生まれたね。
平和が一番たい。
よく、そう話していました。
戦争は繰り返しちゃいけないし、食べ物も粗末にしたらだめ。
そして、なにより、人と人は助け合う事が大事だとたくさん教えてくれました。
じいちゃんが若い時に死んでしまったので、とても苦労の多かったばあちゃん。
いつも僕の話をニコニコして聞いてくれました。
カラオケが得意で、ばあちゃんの仲間とよく出掛けて歌ってきていました。
季節ごとに漬物を漬け、若い人たちに教え、お礼にいろんな物をもらってきていました。
そんなばあちゃんの口癖があります。
『苦労は、無駄じゃなか
苦労は、苦しみだけじゃなか
苦労は、後から喜びに変わる』
この意味がちゃんと理解できるまで、あと何年かかるかな。
ばあちゃんみたいに、最期は笑顔でそしてたくさんの人に見送られたい。
ばあちゃんが生きた人生を真似して
僕も人と交流していく、たったひとつの命だから
福岡県・中学3年