40年の入院生活を送った弟さんと そのお姉さん | ワンライフプロジェクトのブログ

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平成18年(2006年)に 福岡県筑後市で 『ワンライフプロジェクト』 という活動を立ち上げました。
『たったひとつの命だから』この一行の言葉にあなたは何とつなげますか?
 

40年近く入院していた従兄が 亡くなりました。

人生の中で長い時間を病院で過ごした従兄の人生って 何だったのだろう。


母親の愛を知らずに育ちました。
父親の愛も知りません。 


亡くなった従兄には 姉と妹がいます。 


三人はおばあちゃんに育てられました。


生きるだけで必死だった環境で育ったせいか この従兄姉たちは あまり笑いません。


三人とも 大きな病気をしました。 
生死をさまよう経験をそれぞれにしています。


私の母からすれば かわいい甥と姪。
何故この子達ばかりが こんな目に遭うんだろう・・と、時折泣いていました。


40年も病院にいたのだから おつかれさま・・
そして これからは自由に動きまわってください。

・・誰もがそう思って送り出そうとしていた。


最期の別れの時 そばを離れないお姉さん。


「もういいじゃないか、精一杯頑張って生きたのだから」そう言って離そうとするのに 「独りぼっちはかわいそう。連れて行かないで」そう 訴える。


40年寝たきりの弟が お姉さんにとっては生きる支えだったのだろうか・・


病院での生活のどこに 生きる楽しみがあっただろう。
生きる目的があったのか・・
疑問しかなかった私。


でも、愛する人が ここにいる。
愛する人に会いに行ける。
これだけで生きていける人もいるんですね・・


病院での生活は 苦痛だったかもしれない。
でも、愛する人が会いにきてくれる。
愛する人の声が聞ける・ぬくもりを感じることが出来る。


これだけを 楽しみに 狭い空間で時が流れるまま過ごす人もいるんです。


そんな 壮絶な人生を送った従兄のお兄ちゃん 


あなたの たったひとつの命は消えてしまったけど 私の心の中に 確かにいます。


あなたのそんな人生が 私を励ましてくれます。


お母さんと お父さんに会って いっぱい甘えてください
自由に走り回ってくださいね 
病気のない世界で笑ってください


               筑後市  Y・T