2024.10 
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セミナー、という横文字の名前をつけたのは他ならぬ私なんですが。

なんかタイトルにするとすごく怪しく感じます。

が、敬遠せずに読んでみてください(笑)




陽子線の話を書かずに若干狂気なブログばかり書いていて恐縮ですが。

1つ締め切りのあるお知らせの話なので、先に書かせてもらいます。

 

 

2017年9月に、同じ親子間遺伝を経験したお母さんと知り合い、

自分達が次の子を考えるにあたり、それぞれ悩んでいたことを共有し、

日本や世界の現状を学び、何をすればいいのか話し合い、

 


2人が共同代表として、

2018年3月、「RBピアサポートの会」を立ち上げました。

https://rbpeer.jimdo.com/

 


知り合ってちょうど半年で設立。

設立までは本当に手探りで、

 

任意団体って、なに?とか

え、HPって何書くの?とか、

会員規約って何ぞ?とか

個人情報をどう管理したらいいの?とか、

何もしらない素人2人が、あちこちに聞いたり、

夜な夜なネット検索しては似たような会を参考にしたり、

いざ設立しました、とプレスリリースをだしても、自分が一番実感がなかった。

 
それが、設立からちょうど半年で、
会の趣旨を理解し、応援してくださる方々が少しずつ増えてきたこと、
そして、なにより初めての公式なイベントとなる、このお知らせができることを。
とてもとてもとても、誇らしく思っています。
(成功するかはこれからの私達のがんばり次第ではありますが)
 

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★「第1回RBセミナー」の開催が決定しました!★

 テーマ:「網膜芽細胞腫の遺伝と

      その出産を取り巻く医療体制の現状について(仮)」

 日時:2019年1月中旬(土曜日か日曜日)

    午後1時~4時くらいまで

 場所:東京都内

 参加条件:事前申し込み制、非会員も申し込み可

 参加費用:若干の資料代を頂戴予定

 希望者が多い場合は保育サービスも検討します。

 可能な限り乳幼児の出入り可、飲食可の気軽な会にする予定です!

 

 開催概要

  ●講演1:「RBの遺伝の基本情報(仮)」

      国立がん研究センター中央病院遺伝子診療部門長

      吉田 輝彦 先生

  ●講演2:「遺伝性疾患患者の妊娠、出産をとりまく現状(仮)」

      FMC東京クリニック認定遺伝カウンセラー

      田村 智英子 先生

  ●ディスカッション(共同代表による体験談や会の取り組みなど)

  ●質疑応答

  ●交流会

 

現在、会場手配の関係で事前申し込み(人数把握のためのアンケート)を行っています。

9/30を締め切りとし、人数の概算から日時と場所が確定したら

正式な申し込み告知を行います。

 

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ここからは、賛否意見のある方もいると思います。
個人の一意見として、きいてもらえればと思います。
 
 

これから書きたいと思っている、陽子線の入院中にも思いましたが、
「網膜芽細胞腫」は、小児がんの中では、「軽い」疾患です。
生存率がこれだけ高い小児がんを私は他に知りません。

 

脳腫瘍、白血病、腎腫瘍など。
生死をさまようほどギリギリの治療、
深刻な後遺症や副作用と天秤にかけながら、命のために決断する家族にたくさん出会いました。

 


患者の自分でさえ、「子供への遺伝はもうこりごり」と公言している自分でさえ、
RBは他の小児がんに比べたら、「マシだな」と思うこともありました。
 
病院の中では、そう思います。
でも一歩病院の外にでると、
ほとんどの子供が、命や視力、顔貌の変化への不安にさらされることなく生きている。
それが当たり前。
「どうして、あの人じゃなく私なんだろう」と思います。


 
先天性疾患でお子さんを亡くしたあるお母さんがブログに書かれていました。

「上を見てもつらいし、下を見てもつらい」

 

RBは本当にそんな疾患だと思います。

 

生きていられるならいいじゃない。死ぬ可能性は低いんだから。

視力がなくたっていいじゃない。世の中に盲目の人はたくさんいるんだから。

子供に遺伝したって、義眼だって、親、家族が守って楽しく幸せに育てて、強い子にすればいいじゃない。

 

そんなの分かってるよ。うるさいな。

現に私は死なずに、一応見えていて、図太く生きてる。



でも、もし、

治療なしで生きられて当たり前、両眼が見えて当たり前、ガンや遺伝の連鎖におびえなくて当たり前。

「今、あなたが生まれる前に戻って、こっちのイージーモードを選べるならどうする?」って聞かれたら、

選ばない理由がない。

 


今、私は不幸じゃない、幸せだし、自分で地に足を付けて生きている。

けど、辛くないのとは違う。
今更変えられない人生に悲観するほど暇でも弱くもない。


 

でも、「子供」となると、やっぱり違いました。

早期発見しても、視力が保たれる保証はない。

そしてまた数十年後、同じ「遺伝」の壁が待っている。


 

健康で元気で、無限大の可能性を持たせてあげたい。

患者がそんな環境を子供に望むのは、そんなにタブーなことなんでしょうか。

私が患者だから、仕方ないことなんでしょうか。

私が患者なのは私のせいじゃない、親のせいでもない。

 長男が患者なのは、他でもない、私の遺伝子のせい。



そして、国内では、ほとんどの人が「患者」ではなく、

まだまだ遺伝性疾患についての出産にまつわる議論はほとんど俎上にすら上がっていない。

 

 

私達が立ち上げた会は、日本ではどうしてもタブー視されがちな

遺伝子疾患にまつわる話題を正面から取り上げます。

共同代表が2人とも、出産前に知りたかった情報を得られずに苦しんだからです。



生存率が高いということは、成長して結婚出産を望む患者は多くいるはずで、

親から離れて自立していたら、親に聞くのもおかしいし心配もかけたくない、自分で調べるしかない。


もはや、「遺伝しますよ」という事実は、どの文献にも書かれています。

ところが、じゃあどうしたらいいの?は、書いていない。

親切な文献は「遺伝カウンセリングを受けましょう。産まれたら早く発症してないか調べてね」とあるだけです。

タブー視されるからネットにも書かれない。

間違った知識で誤解されることだってある。


 

会設立後、医療者に話を聞き、また海外に目を転じれば、
早期発見から治療につなげるいくつかの選択肢、
場合によっては生死を左右する可能性もあり、さらに混同されがちな出生前診断や着床前診断の現状。
どれを選ぶかは別として、私達が求めていた「情報」は、社会に公然と存在していました。
「なんで日本ではもっと活発に議論されないの?」という疑問に答えてくれた専門家もいました。


私達がたどり着くのに苦労したから、

それをこの後、同じ道を通ってくるかもしれない人たちにも味わえとは思いません。


患者として国内で1、2を争うほどがつがつ情報を集めていたと自負する我々(笑)が知らないことが、
医療者の見識の中には山ほどありました。
そして、みんなが口を揃えて、
「医療者が知りたいのは、患者や当事者がどう思ってるかだ」
といいます。
 

私達の会の会員が、今年、国内では初めてとなる、
網膜芽細胞腫の着床前診断を日本産婦人科学会に申請し、非承認となりました。
会では、申請にあたり、患者やその家族の率直な声を伝えるために、賛否を問わずアンケートを行いました。
そのため、私達のことを「着床前診断を認めさせる会」だと認識している方もおられると思います。

 
HPにも記載していますが、「選択肢の1つ」として、実現すべきだという主張はしています。
ただ、それを他人に押しつけるつもりはありません。
反対にいえば、実現を望んでいる人もいます。
「正しい選択」はないと思っています。
 


そもそも、どういうケースが遺伝して、どういう選択肢が選べるのか。
遺伝子検査をする意味は?
子供の治療や日々の生活に追われる家族や、
義眼なことすら忘れかけて日常生活を謳歌する成人患者ですら、
なかなか立ち止まって考える機会は少ないと思います。


「はっきり知ることが怖い」なら、知らなくてもいいと思います。
「情報を求めるかどうか」も、個人の権利です。
 
ただ、「患者が助けを求めている時に、頼る場所がある」と知っているだけでも違うと思います。



私達には、そういう場所がなかったので。



 
社会倫理はさまざまな立場の人が議論することでその他大勢の人に情報が伝わり、成熟していきます。
患者は「治療される弱者」として全てを受け身になるのではなく、
「当事者」として声を上げることもできます。
本当に本当に微力ながら、そんな活動をしていきたいと思っています。
 


アンケートを行ったタイミングもあり
今年度は、「遺伝」について取り上げますが、
引き続き活動ができれば、
来年度は「長期フォローアップ」について取り上げたいと思っています。


どうしても、遺伝ばかりクローズアップされることが心苦しいのですが、
長期フォローアップについては、まだまだ国の施策が動き出したばかりとはいえ
確実に一歩ずつ前進しています。それもお知らせしていければと思っています。
 
 
 
 


こんな話ばかり書いているせいで、
時々、本物の私に会った方がギャップに驚くみたいですが。
 
 
今日、長男を連れて友人夫婦宅に遊びに行ったところ、
夫にはないヒゲが珍しかったのか、友人(旦那、天パ)のアゴをクイクイしながら
「アゴにモジャモジャの髪の毛がいっぱいだねー」と評し、友人たちの笑いを誘った長男。
 
その様子をニヤニヤ思い出しながら夕方ジャガイモをむいていたら、
指の皮も一緒にスライスして、
今このブログは、血まみれの防水絆創膏の指で書かれています。
 

そして、引っ越しの荷造りは終わる気配がなく、今足を載せている段ボールからは、

ぎゅーぎゅーむっちむちに詰められたぬいぐるみが再生しつつあり、

隙間から顔をだしてこちらを見ています。

 


普段はこんな堕落的で幸せな生活です。ご安心を(笑)