卵巣嚢腫の摘出手術①術前検査など

卵巣嚢腫の摘出手術②入院~手術後

 

●手術翌日

 

手術翌日、7月7日。

朝方から、酸素マスクは邪魔で、ほぼ外していました。
9時から飲水OKになり、ベッドを起こしてお水を一口。

空腹も喉の渇きもあまり感じていませんでした。
体を起こしたことでクラクラはしましたが、起きられないほどではなく。
熱も変わらず37度前後ありましたが、特に悪化はしませんでした。


その後、トイレまで歩いてみましょう、ということで、足に巻いていた血栓防止のマッサージ器が外れました。
転がってじっとしている分には痛くないですが、起き上がって歩行となるとイタタタタとなりそうで、
痛み止めを予防的にお願いして(もはや自己暗示に近い気がする)いざ一歩。

問題なくトイレまで歩けたので、尿管カテーテルも抜管。
だいぶ身軽になってきました。


朝までどこが痛いのかいまいち分かりませんでしたが、
明るくなると共に、だんだん自分の状態を把握しようという意思も起きてきました。


術衣からなんとかパジャマに着替えやっと人らしくなってきたところで、
まず、あちこちお腹を押してみる。
切開は4カ所と聞いていました。


まず、おへそ内に腹腔鏡のカメラの傷、
(そういえば、へそ掃除をしていったおかげで事前処置は何もなかった)
他3カ所は、おへその下5センチくらいのところと、左右の骨盤の上。
簡単に言うと、パンツのゴムがちょうどあたるところ(笑)に横3カ所の様子。
見えている3カ所の傷はどれも1~2cmです。

そして、傷は全て謎の透明な物体でコーティングをされていました。
防水テープかなと思いましたが、どうやらもともとジェル状医療用ボンドみたいです。
なので現在、へその中はボンドで埋まっています。


かゆみや痛みは空気に触れると増幅すると聞いたことがあるけれど、
ボンドでばっちり傷口がふさがれているせいか、
やや腫れているし、しこりのようになっているし、触ったり押すともちろんと痛いけど、
いわゆるジンジンするような切り傷の痛みは全くありませんでした。
現代の医学ってすごいなぁ。と、自分の腹を押しながら感動。

ちなみに、産後から戻らないお腹。
嚢腫亡き後もそのままでした。ついでに脂肪も少し持ってってくれたらよかったのに。


じゃあ、どこが痛いのか。
一番痛いのは傷ではなく、肋骨の下、横隔膜のあたり一体。
筋肉痛を最大限ひどくしたような痛みが内臓含めお腹全体に広がっている感じ。
そして、寝返りを打ったり、お腹を膨らませたりしてみると、ぼこんっと何かが移動します。
胎動のような感じでしたが、極度の筋肉痛状態なので、それすら痛い。
ついでに、両肩にも、一日中重い荷物を運んだ後のような激痛が断続的にありました。

この痛みは全てピノコの生き残り、ではなく、手術の時にお腹を膨らませるために注入する炭酸ガスのせいだそうです。

ガスは肩から抜けるそうで。
なんともはや、人体って不思議。
私はお酒を飲んだ後、アルコールが抜けるときに筋肉痛になるのですが、それと似ていました。

傷は確かに痛いのですが、それを遙かに上回る筋肉痛(のような痛み)と気体が動き回るような衝撃。


こんなの聞いてない!!誰も書いてなかった!!(笑)


肩は、自分で揉んだり腕を上げてストレッチでごまかしますが、
お腹回りの痛みは、腹筋に力が入る動作全て、なんなら呼吸でも痛い。
けど、切り傷のような激烈な痛みではないので、我慢できなくはない。

想定外の痛みでした。出産翌日が全身筋肉痛でまさにこんな感じだったなぁ。


歩行後は、ベッドを起こしたままうつらうつらしながら過ごすうちに抗生剤の投与も終わり、
午前のうちに点滴もおさらば。

昼食からやっと食事も解禁。
全がゆ以外はほぼ通常の食事で、小さな七夕飾りに和みました。

 

 
そこまで食欲はなかったのですが、食べないと回復しないし、腸閉塞も怖いので、
トマト以外ほぼ完食。
 
身繕いが整った午後、夫と長男が面会に来てくれたので、
病棟外のラウンジで1時間ほど座って話したり、長男に引っ張られてよたよた軽く歩いたり。
(病室には未就学児は入れませんでした)
 
手術後24時間経たないうちにこの回復。
やはり、腹腔鏡は低侵襲なんだなぁと実感した日でした。
 
●手術2日後
 
7月8日。これを書いているのは実はこの日の夕方です。
7日夜は、体を起こしている方が痛みが楽(寝っ転がると腹筋を使わないと動けないので)だったので、
0時くらいまで体を起こし、LINEをしたり、ネットを見たり。
 
その後、特に痛み止めなども飲まずに寝たのですが、寝返りを打つと痛みで起きてしまうようで。
眠りが浅く、魚が大量に出てくる夢(私は魚が苦手です)や、
学校の教室で自分以外が全部お化けでした!みたいな古典的な悪夢をみました。
術後のせいというより、ただ眠りが浅いせいだと思います(笑)

痛みは耐えられなくはないけど、痛いから動くのが億劫になる、
痛み疲れというか、我慢疲れで、この日の朝の方が前日より辛く感じました。
これではいけない、と思い、
起床後、巡回してきた看護師さんに頼んでロキソニンを服用。

この頃の痛みは、前述の筋肉痛に加え、食事が取れるようになったので、
急に動き出した腸たちが動き出した痛み。(ゴロゴロ動くだけで筋肉たちも痛い)

あと、炭酸ガスたちは上ってくる性質なのか、
痛みがだんだん、みぞおちや脇腹、肋骨あたりまで上ってきている感じがしました。
そのせいで胃がつっかえるというか、胸が圧迫される感じが辛かったです。

寝てやり過ごそうかと思いましたが、それではいつまで経っても回復しないし
寝転ぶと起き上がるのに体力を使う。
そこで、日中はベッドに腰掛けるのをやめ、付き添い用の椅子で過ごすことにしました。

夫と長男が午後面会に来る前に、解禁になったシャワーを浴びてさっぱり。
(傷は謎コーティングのおかげでなんともありませんでした)
その後は座って、スマホでラジオを聞きながら、パソコンでこれを書いたり、本を読んだり。

午後の面会の時間には、院内のスタバで
ご褒美のキャラメルマキアートとケーキも食べられました!


 
 
 
服がお揃いなのは偶然です(笑)
 
ワンオペ育児に備え、いろいろ試してみましたが、
腕の力だけなら、長男を椅子に引っ張り上げることもできたし、
傷に触れなければ対面で抱っこも少しできました(ただし、不意に傷に触れるとうぅぅぅっとなる)
 
もちろん、まだまだ歩く時は前のめりでガニ股気味にヨチヨチではありますが、
ずっと体を起こして過ごしていることも効果があったようで、
結局、この日は夕食が終わって19時頃まで、ベッドから離れて過ごせました。
何もせず椅子に座っているだけなら、支障はない感じです。
 
痛み止めは朝飲んだロキソニンのみなので、
傷以外の痛みさえ抜けてしまえば、もう少し回復するかなぁ、と、少し楽観的に考えています。