人間の大脳の神経細胞の数は、赤ちゃんのときも高校生のときも同じです 一方、大脳の体積は増えていきます 大脳の神経細胞同士がシナプス結合をどんどん作る為、その部分の体積が増えるからです 大脳の神経細胞の数は増えませんが、海馬の細胞だけは例外です 海馬は使えば使うほど、その細胞の数は増えていきます 海馬は短期記憶を担っていますから、記憶すればするほど、海馬は大きくなります 左脳の海馬は言語的なものを暗記しますが、右脳の海馬は写真、図形、イラストなど非言語的なものしか暗記出来ません 受験勉強は、もちろん左脳の海馬が中心になりますが、右脳の海馬を如何に利用出来るかが、受験の合否に関係します 理由 右脳の海馬の記憶力は、左脳の10倍以上あるからです 受験勉強の中心的な役割を担う左脳の海馬だけが、単独で勉強しているのでは有りません 神経回路を使って、前頭葉や左右の側頭葉と記憶情報をやり取りしています その中でも特に重要なのが側頭葉と言えます 暗記した内容が海馬に留まるのは最初の一ヶ月で一ヶ月後には側頭葉に長期記憶として保存されます つまり、ある内容を勉強したら、一ヶ月以内に復習する事が必要です 脳というのは重要な事しか記憶しない様に出来ています どうでもいい事は覚えません きちんと復習すれば「その内容が重要だ」と脳が認識し、側頭葉に記憶が長期記憶として保存されます 逆に、一ヶ月以内に復習しないと、「その内容はどうでもいい事」と脳が認識し、側頭葉に保存されません 具体的な数値でいうと、勉強してから1週間後に復習し、それから一ヶ月後にも復習します 最初に勉強したもの含め、合計3回やることになります ちなみに、左脳の海馬で暗記した言語的な記憶は一ヶ月後に左の側頭葉に、右脳の海馬で暗記した非言語的な記憶は一ヶ月後に右の側頭葉に移されます 前頭葉の一部と側頭葉の一部が「言語野」になっていて、文章の読み書きや現代文、小論文はもちろん、英語長文や古文、漢文を読解する働きがあります ただし、言語野は基礎的な文法と基礎的な単語しか分かりません もし、本文中に難しい単語が出てきたらお手上げになるので、海馬や側頭葉から知識(英単語、熟語、評論文用語、古文単語など)を仕入れて読んでいきます 難しい文法というのは、英語ならメガフェプス(megafeps)、つまり動名詞を目的語にとる動詞(mind.enjoy.give up.avoid.finish.escape.practice.stop)や、古文では助動詞の活用や接続(未然形接続なら、す、さす、しむ、る、らる、ず、むず)などです 次回に続きまず