高次脳機能障害
かかりつけの医者も知らない言葉だった。
倒れる前の記憶がない。
退院後も些細なことを覚えてられない。すぐ忘れる。
思い出そうとすると頭の中がクラクラして気持ち悪い。
仕事の段取りがうまくできない。
医師に相談しても「ストレスです」。
処方もせいぜい安定剤。
この三年余り…いったい自分がどういう状況なのか、わからないまま何とか毎日を過ごしていた。
 
最近になって公共施設(温泉)に行った際にふと目に止まったパンフレット。
→ 少し前のことが思い出せない。
→ すぐに忘れる。
→ スケジュールや計画の手順が立てられない。
「こんな症状が見られる方はいませんか?」
パンフのタイトルは…「高次脳機能障害ってご存知ですか?」
思わず手に取り…支援拠点病院の存在を知った。
そして昨日、検査を受けた。(検査1回目)
結果は「高次脳機能障害」であると診断された。特にひどいのは「記憶障害」。
主治医からの紹介状に書かれてあった「う
」も、そこでは否定してくれた。
後日、障害認定に、手続き上必要な検査をいくつか受けることになった。
自分の身体の状態を知る。
ただそれだけで、とても気が楽になった。
とても救われた気がした。
もっと早く知っていれば…医療機関以外の場所でそれを知ったのは皮肉だったが…。
 
パンフの存在に感謝。