「ん?
 お前は、誰だ?」

男は、恐ろしい笑みを浮かべてマカの方を見た。

「魔女 マカよ」

マカは、男の顔を睨みつけて言った。

「ほう。
 あの魔女家の人間か……?」

「そうよ!」

「だったら、弟の仇だな」

「弟?」

マカは、首を傾げた。

「中川 圭だ。
 覚えていないか?」

「覚えているわ。
 そう、これは私への復讐なわけね!
 だったら、どうして直接私を狙わなかったの!」

「何を寝ぼけたことを言っているんだ?
 俺が、弟の復讐でもすると思っているのか?」

「違うの?」

「俺は、ここに若い女が沢山いるって聞いたから来たんだ。
 口から生き胆を食うからな……
 男より若い女の方がキスするときに興奮するだろ?」

男は、そう言ってケラケラと笑った。