浅岡に案内されたのは、彼が寝起きをしている場所であった。
男の一人暮らしにしては整理されていて、小綺麗にまとめられていた。
「なんだか奥さんでもいるみたいだな」
コウヘイは遠慮もしないで言った。
「使ったら戻す。それを徹底しているだけだ」
笑う浅岡だった。
二人は土足のままでも入ることが出来る居間に招かれた。そこにあるテーブル席に並んで腰掛けると、浅岡が茶を運んで来た。
「どれくらい掛かった?」
向かい側に浅岡も腰掛けた。
「どれくらいかなぁ~」
コウヘイは妻の顔を見た。
「三泊四日です」
「そうですか。長旅でしたね」
コウヘイに話す時とは違い、ヒトミにはさらに穏やかで優しい表情になった。
「ゴホ、ゴホ。(話しの)途中で悪いな。トイレ貸してくれ」
咳込んだ後、それを気にかける様子のないコウヘイが素早く腰を上げた。すると浅岡が右腕を伸ばして場所を説明した。
「サンキュ!」
軽い足取りでコウヘイが部屋を出た。半身でそれを確かめた浅岡の表情が妙にさえなかった。
「アイツ。本当は調子が良くないんじゃ……」
その問い掛け方は、単なる直感から来たものではなかった。なぜなら、浅岡にも似たような兆候があったし、知り合いの中にも同じような症状から命を奪われていた。
「そのことなんですが……」
ヒトミは、いくら旦那の友人とはいえ、何をどう話して良いのか戸惑いを見せた。
「以前からあんな咳を?」
「エエ、まぁ~」
ヒトミが曖昧に答えた。
「実は私にも似たような咳がありまして。原因ははっきりしないんですが……。子供頃に 住んでいた場所が関係しているみたいなんです」
「もしかして、太陽の塔?」
言うつもりはなかったのに、ヒトミは口に出していた。
「奥さんもご存じなんですね」
「いえ、私は……」
するとコウヘイが戻って来た。
「コウヘイ、いつから咳をしている?」
「咳?」
「そうさ。さっきも来るしそうな咳をしていただろう」
「ああ、それならもう少しではっきりするよ。こっちに向かう前、病院で診察を受けたんだ。そうだよな、ヒトミ」
「ハイ」
浅岡と目が合ったヒトミは、小さく頷いた。
「そうか。いずれにしてもな。用心することだよ」
「そうだな」
コウヘイが話題を変えた。
「浅岡は、好きな人いないのか?」
「まぁ~、いないこともないがな」
ちょうどそんな話しをしているところへ、赤いツナギ姿の若い女性が入って来た。
「トウちゃん、ワラも入れ替えとく?」
女性はコウヘイ達に驚いて、慌てて会釈をした。
「アキちゃん、任せるわ」
浅岡が答えた。小さく頷いた女性が微笑んですぐに立ち去った。
「奇麗な子だな」
「あの子は、酪農大学の学生さん。今、何人か勉強兼ねて手伝いに来てくれているんです」
なぜか浅岡は、ヒトミに説明した。
「そうなんですね」
ヒトミは困って、コウヘイを見た。
「現場を知ってくれていたら、なお好都合じゃないか?」
どうやらコウヘイも、あの子が浅岡に似合うような気がした。
男の一人暮らしにしては整理されていて、小綺麗にまとめられていた。
「なんだか奥さんでもいるみたいだな」
コウヘイは遠慮もしないで言った。
「使ったら戻す。それを徹底しているだけだ」
笑う浅岡だった。
二人は土足のままでも入ることが出来る居間に招かれた。そこにあるテーブル席に並んで腰掛けると、浅岡が茶を運んで来た。
「どれくらい掛かった?」
向かい側に浅岡も腰掛けた。
「どれくらいかなぁ~」
コウヘイは妻の顔を見た。
「三泊四日です」
「そうですか。長旅でしたね」
コウヘイに話す時とは違い、ヒトミにはさらに穏やかで優しい表情になった。
「ゴホ、ゴホ。(話しの)途中で悪いな。トイレ貸してくれ」
咳込んだ後、それを気にかける様子のないコウヘイが素早く腰を上げた。すると浅岡が右腕を伸ばして場所を説明した。
「サンキュ!」
軽い足取りでコウヘイが部屋を出た。半身でそれを確かめた浅岡の表情が妙にさえなかった。
「アイツ。本当は調子が良くないんじゃ……」
その問い掛け方は、単なる直感から来たものではなかった。なぜなら、浅岡にも似たような兆候があったし、知り合いの中にも同じような症状から命を奪われていた。
「そのことなんですが……」
ヒトミは、いくら旦那の友人とはいえ、何をどう話して良いのか戸惑いを見せた。
「以前からあんな咳を?」
「エエ、まぁ~」
ヒトミが曖昧に答えた。
「実は私にも似たような咳がありまして。原因ははっきりしないんですが……。子供頃に 住んでいた場所が関係しているみたいなんです」
「もしかして、太陽の塔?」
言うつもりはなかったのに、ヒトミは口に出していた。
「奥さんもご存じなんですね」
「いえ、私は……」
するとコウヘイが戻って来た。
「コウヘイ、いつから咳をしている?」
「咳?」
「そうさ。さっきも来るしそうな咳をしていただろう」
「ああ、それならもう少しではっきりするよ。こっちに向かう前、病院で診察を受けたんだ。そうだよな、ヒトミ」
「ハイ」
浅岡と目が合ったヒトミは、小さく頷いた。
「そうか。いずれにしてもな。用心することだよ」
「そうだな」
コウヘイが話題を変えた。
「浅岡は、好きな人いないのか?」
「まぁ~、いないこともないがな」
ちょうどそんな話しをしているところへ、赤いツナギ姿の若い女性が入って来た。
「トウちゃん、ワラも入れ替えとく?」
女性はコウヘイ達に驚いて、慌てて会釈をした。
「アキちゃん、任せるわ」
浅岡が答えた。小さく頷いた女性が微笑んですぐに立ち去った。
「奇麗な子だな」
「あの子は、酪農大学の学生さん。今、何人か勉強兼ねて手伝いに来てくれているんです」
なぜか浅岡は、ヒトミに説明した。
「そうなんですね」
ヒトミは困って、コウヘイを見た。
「現場を知ってくれていたら、なお好都合じゃないか?」
どうやらコウヘイも、あの子が浅岡に似合うような気がした。
ブログネタ:コロッケとメンチ、どっちが好き?
参加中私はコロッケ 派!
コロッケは、ジャガイモの味がしっかりするのがいいな。
近くのお肉屋さんで売っているコロッケが絶品なんだよね。
シンプルな作りなんだけど、本当に美味しい。
メンチは……ちょっと苦手なんです。トホホ。

