出産の為、故郷の九州へ帰省しておりました。
山、川、海が豊かな故郷には、2月下旬から6月上旬までの間いたので、冬の終わりから春、春から初夏までの季節を堪能することができ、高校卒業以来、初めての長い滞在は様々な感動を味わえました。
3月下旬ごろから単色だった山にちらほらと山桜であろう、白やピンクの色が目立ち始め、若い新緑の木々が山を彩り出す頃、まだ肌寒い朝に初夏の匂い。
ある雨の日、雨のしずくが木の枝葉から別の枝葉へ、そしてその袂にある蘭の葉に流れ、アジサイの葉っぱを滑って地面へと落ちるのを見て、一つの物語の様に感じた。
地球の重力とか葉っぱの繊維の具合で滑っていく方向だったりは、計算がなく、法則的に働いている動きだけ。まるで雨のしずくは地面に落ちるまでに冒険をしている様。
自然が織りなすドラマはさり気なく、調和しながら作られていく。
そう、自然は創造という変化をし続けている。
生命を原動力にして。
生きとし生けるものは生命の表現者なのだと思う。
生命とは創造しつづける動きであり、動きは変化であり、変化は創造の動きで、生命はその資源なのだと思う。
だから自然の中に私達は癒され、感動を見出すのではないでしょうか。
生きとし生けるものは「呼吸」によって動き続け、変化し続けている。
私達はただ、「呼吸」をする事で生命を表現し続けている。
それはとても美しい表現体なのだと思います。