多発性骨髄腫の治療を続ける中で、「もしもこの先、体調が悪い方向へいってしまったら、これからの生活はどうなるのだろう……」と、ふと不安がよぎることがある。
体調が悪化すれば、治療にかかる費用も含め、これからの生活にどのくらい余計にお金が必要になるのかも気になるところである。
そんなとき、病気などで日常生活に支障が出た場合に受け取れる「障害年金」という制度があったことを思い出した。では、多発性骨髄腫の場合はどうなのだろうか。
「障害年金は、重い状態の人しか対象にならないのでは?」
「受給すると、後からデメリットがあるのでは?」
そんな疑問から、自分が対象になりうるのかを調べてみた。
結論からいうと、多発性骨髄腫も障害年金の対象になりうる。
日本年金機構の障害認定基準では、多発性骨髄腫は白血病や悪性リンパ腫などとともに「血液・造血器疾患」として明記されている。「身体障害者手帳が必要」「寝たきりの人だけ」というのは誤解。
ただし、診断されたからといって必ず受給できるわけではない。検査値だけでなく、症状、治療内容、副作用、日常生活への影響などを総合的に見て判断される。
知っておきたい基本
初診日が重要:その病気について初めて医師の診療を受けた日が「初診日」で、診断された日とは限らない。腰痛や貧血などでの受診が初診日になることもある。この日に加入していた年金制度によって、受給できる障害年金の種類が変わる。
→私の場合、この時は働いていたので、厚生年金。
保険料の納付要件がある:一定期間、年金保険料を納付または免除されていることなどが条件となる。
障害状態の判断:原則、初診日から1年6か月後の状態で判断される。その時点では対象にならなくても、その後に病状が悪化して障害等級に該当すれば「事後重症」として請求できる可能性がある。ただし、事後重症による請求は65歳になる前に行う必要がある。
→私の場合、今後、再発による悪化は、「後から悪化」に該当するらしい。
支給額の目安(2026年度):障害基礎年金は2級で年額847,300円、1級で年額1,059,125円。初診日に厚生年金に加入していた場合は障害厚生年金の対象となり、1級・2級では障害基礎年金に上乗せされる。
なお、障害年金は非課税であり、所得税や住民税はかからない。
ポイント
その時の日常生活の困りごとを、具体的に主治医に伝える(例:「買い物に行った翌日はほとんど横になっている」)。
最初に受診した病院と時期を整理しておく。
デメリットは?
受給したからといって、それだけで将来の老齢年金が減らされるわけではない。ただし、国民年金の第1号被保険者が障害基礎年金など一定の障害年金を受給すると、国民年金保険料が「法定免除」となり、保険料を全額納めた場合と比べて将来の老齢基礎年金への反映額が少なくなることがある。
診断書の作成費用がかかること、申請しても認定されない場合や、認定後に等級が見直される場合がある。
年齢だけで判断するものではない
今回調べてみて意外だったのが、障害年金は「まだ老齢年金をもらう年齢ではないから」「もうすぐ65歳だから」と、年齢だけで判断するものではないということだ。
65歳になる前でも、体調が悪化して障害年金の認定基準に該当する可能性があるなら、まずは請求できるか確認してみる価値がある。
そして65歳以降は、老齢年金との関係が変わる。障害年金を受給している場合、条件によっては「障害基礎年金+老齢厚生年金」という組み合わせを選ぶこともできる。
つまり、「何歳だから障害年金は申請しない」と考えるのではなく、体調が悪化したときには、まず障害年金の対象になるかを確認する。そして65歳以降は、老齢年金も含めて自分に合った受け取り方を考える、というのが基本になりそうだ。
まとめ
病名や検査値だけでは決まらず、症状や日常生活への影響などから総合的に判断されるとのこと。
初診日と日々の困りごとを記録しておけば、いざというときの備えになる。
できることなら、この制度を使わずに元気に暮らせるのが一番である。
それでも、制度を知っているだけで、治療を続けるうえでの安心材料になる。
※この内容は、日本年金機構などの情報をもとに私が調べたもの。年金額は2026年度時点の情報。
なかなか、年金は難しい
