■大濠
全員男子ということで有名なチームです。
決勝には、2011, 2012, 2015年と出場してきて今回の2017年ですので、だいたい2年に1回のペースで決勝進出を決めています。
また、今回のナショナルチームにもOBが3名含まれていることからもわかるように、数少ない男子選手を供給し続けている貴重な存在です。
そのせいというわけでもないのでしょうが、演技中は、会場全体から温かい応援の声が飛びます。そうです、大濠のときだけは独特の雰囲気になりますよね。
準決勝では序盤でキャッチミスがあって少しだけヒヤリとしましたが、減点は小さかったと思われ、決勝に進んできました。
2012年に決勝に進出したときは、1.5のトスアップ×2の高難度技を披露してくれましたが、今回はフルツイストが最高でした。
そのかわり、決勝でノーミスの演技を実現してくれました。
トップの選手は、特段に小柄な男子選手というわけではなく、つまり女子選手に比べてもちろん大きいので、フルツイストであってもかなり迫力があります。
さて、大濠のユニフォームは高校生らしい実直な感じの好感のもてるものですし、このユニフォームには歴代の選手たちの思いも沢山こめられているのだと思います。ただ、もしセカンドのユニフォームを作るのが許されるなら、たまには、全員が大学男子選手のように、縦のラインがシャープに入ったような長いズボンで演技してくれたら、足が長く見えて、タンブリングやダンスなどの場面が、もっともっと綺麗に見えるのだろうなぁと思うこともあります。
男女混成チームでも長ズボンは綺麗なので、全員男子で拝見できれば、さぞかし綺麗だろうな、一度は見てみたいな、と思うわけです。
失礼しました。話が脱線しました。
演技の感想としては、最初のレイアウトWツイストが豪快だったのと、大きなトップの上げ下ろしの迫力が素晴らしかったというところでした。
最後のトータッチ1-1-1もしっかり決めてくれて、堂々たる演技でした。
決勝に進出した一昨年も今回も、2年生と3年生だけのチームですので、今回は全員がJAPAN決勝初体験ということになったと思いますが、それにもかかわらずノーミスを完成させてくれて立派でした。
最終的には、7位になりました。
■同志社国際
演技の中で最高難度と思われる最初の1.5ツイスト1-1-1が、乗ったかと思われた瞬間にこらえきれず、ズルズルと落ちてしまったのが見ていても悔しかったです。
そのあとのリバヒル×4基も少しふらつきがあり、また、ピラミッドからのディスマウントでも「あっ」と声を出してしまいそうになるヒヤリとするキャッチミスがありました。
百合丘と並んで、フライデーからの3日連続演技です。
実績のあるベテランチームでも、やはり3連続は体力的に大変なのだろうと思いました。
ただ、後半は盛り返して、テキパキと動くダンスは、独特の魅力がありました。
トップ選手が片手を前に、片手を横に出した構えからロールするのは、同志社国際らしさが漂う独特のポーズで、こういう仕草を引き継いでいるのは良いと思いました。
ただ、上に書いたように、ミスがありましたので、最終的には9位になりました。
■広尾
もし、チアリーディングを全く知らない人から、「今回のJAPANカップの高校部門で1つだけ演技を見せてくれ」と頼まれたら、きっと、この広尾高校の演技を推薦すると思います。
そのくらい、完成度が高く、しかも正攻法の充実感あふれる演技でした。
ヒルヒル4基も成功。
2-2-1×2基から、2人のトップが、いきなりジャンプして1回ひねる技は、準決勝よりも美しく決まっていました。
この技、2基で実施するだけに、ちょっとでも狂うと、どちらか片方のモタモタ感が目立ってしまうのですが、素晴らしい同時性だったので、実に爽快でした。
これこそ、2基同時実施の醍醐味です。
最後の2-2-3の両側トスアップも、十分高い位置でキャッチされ、演技が締まりました。
ノーミスの演技が実現し、得点は210.5点で、5位になりました。
最初に書いたように、安心して見られる良い演技でしたが、あえてもう少しの得点上昇の余地があるとすれば、観客を巻き込むようなアピールがもっとあれば、さらに良かったかなと思いました。
つまり、とても良くまとまっているだけに、逆に言うと選手の方々だけで完結しているようなところがあったかもしれないと感じました。
例えば、2人のミドルが顔をあわせて、いい感じでアイコンタクトしているのは素敵な光景ですが、欲を言えば観客席のほうにも笑顔を振りまいてくれたらと思いました。
また、青マット最前部分でタンブリングが完了した選手は、後ろ向きで片膝立てて待機していましたが、一部の強豪チームでは、この部分は前を向いて座って、観客席にアピールしているようです。
もちろん、前を向いていると、もしものときにぶつかってしまうのをよけられないので、危険について考えないといけないと思います。
つまり、適切なタンブリングの軌道設計と、必ず真っすぐ進行できる確実なタンブリング技術が必須と思われ、これがかなり難しいのかもしれません。
また、技と技の合間で、手の空いている選手が正面向いて両手をVの形に上げて声を出し、観客席に「一緒に応援しよう!」のようにアピールをするパターンも時々見ますが、これも私は結構好きだったりします。
いずれにしても、このようにお顔を観客席に向けてくれる機会をもっと増やして笑顔を沢山見せてくれれば、「目の輝き」のような採点項目でもさらに加点されるのでは、と思いました。
そして、観客席のほうに顔を向ける機会を増やすことで、声の大きさも大きくなりますので、一石二鳥かなと思った次第です。