12年前に箕面自由を取材したドキュメンタリー番組の紹介です。

今日は演技のテクニカルな話から、書きとめていきます。

このドキュメンタリーでとりあげていた、この年の箕面自由の大技は、2-1-2です。

2007年放映の「学校へ行こう」で大きくとりあげられていた箕面自由の2-1-2。そのときは、2-1-2を距離を出して飛ばすというチャレンジでした。

それを見たときの感じでは、その2~3年前から2-1-2に取り組んでいるくらいの感じにとらえていましたが、実は、その5年前、今から12年前にすでに1-2-1に取り組んでいたのですね。こんなに昔からこの高難度技に高校チームが取り組んでいたということにちょっとびっくりしました。

しかも、距離は出していないものの、トスアップで投げていました。当然のことながら、ひとりで2人をキャッチするミドル選手にインタビュー。

「耐えるのが面白いことがある。下(ベースやミドル)も見てって、思うことがある」とおっしゃっていました。

その他、スイッチ技としては、ヒルヒルはやっていないようでしたが、リバティ→リバティのスイッチは実施していました。

さて、番組後半は、いよいよJAPANカップです。

このときのJAPANカップは、まだ代々木第二体育館で行っていたようです。貴重な映像です。

まずは準決勝。

2-2-1で、いきなり落下。

4基のパートナースタンツで、エクステンションのアラベスクのところで1基落下。

そのあとの、2-2-1×2基でも、一基落下。

そして、今回の最大の見せ場である 2-1-2は、本番ではトスアップがステップインにグレードダウンしていましたが、それでも、ミドルごと完全に崩れてしまいます。

惨憺たる準決勝。

演技が終わって、泣き崩れる選手の方々。。。

そして、決勝進出チームの発表。

発表は、現在もこの発表役をされている理事の方で、北海道連盟の方だと思います。今より眉毛が少し濃く見えましたが、他はほとんど変わらない感じで、歯切れよく力強い声で発表。

代々木第二体育館ですので、ちょうど関西大会のように、選手はスタンド席でなくアリーナ席で発表を聞きます。

まず、隣にすわっている如水館が予選通過を決めます。飛び上がって大喜びする如水館の選手の方々。

そのあと、箕面自由も予選通過したことが告げられます。

このとき、隣に座っている如水館の選手の方々が、箕面自由の選手と視線をあわせて、「わぁ、良かったね!」みたいに満面の笑顔で祝福しているのが印象的でした。如水館の選手、ほんとに、いい笑顔です!

このあと、箕面自由は宿に戻って反省会。ヘッドコーチは「みんな16人だけで演技してる。回りが見えていない。応援してくれている人がいっぱいいる。その人たちの気持ちもマットにあげるつもりで演技せよ」とおっしゃいます。

そして、マットにあがれなかった2人の3年生選手が、2人で折った千羽鶴を送るというサプライズ。10時間の練習につきあったあと、毎日折っていたということです。

次の日は、決勝。

箕面自由は、見違えるような演技をします。

前日落ちた2-2-1も立派に完成。

そして、肝心の2-1-2は、キメのポーズまでに少し手間取りますが、なんとかきめて、満足のいく演技になります。

そして、優勝校の発表。

箕面自由が優勝します。トロフィーを高くあげて喜ぶ選手の方が非常に印象的でした。

この番組、ここで終わらず、そのあとがいいんです。

興奮のるつぼの中から、まさに夢からさめたように、普通の学校の風景。

教室や中庭など、のどかな雰囲気の中で、普通にすごす生徒の方々。

お祭りがおわって、現実に引き戻される、あのせつない「さびしさ」みたいなものが、よく表現されていました。

このさびしさで胸がキュンとするだけに、選手の方々が情熱を傾けた、あの熱かった夏が、ほんとうに幻のように感じられるのです。

当時、このドキュメンタリーを見た人は、この番組全体を貫いている、遠い記憶をたどるような淡い幻想的なムードと、熱い選手とは対照的な、さばさばとした無機的なナレーションにとまどったかもしれません。

でも、12年後の今見ると、それだからこそ、なんともいえず、ほんとうに感動的なのです。見ていて涙が出ました。