5回連続シリーズの第4回。

すでに、チアリーディング高校選手権は終わってしまっていますが、
大会の様子は来週の2時間スペシャルでやる予定だそうで、
今回は、大会前の練習風景の密着取材が中心でした。

今回は、予告部分などを入れても、正味15分29秒。

今までで、一番短かったのですが、番組開始からCMをはさまず、
一気に放送したので、もう、ずっと、目が釘付けでした!!!

今回も大変良い番組でした!

(1)

次回予告の部分では、
箕面自由のヘッドコーチと誰か(箕面自由の別のコーチ?)が
アリーナ席への通路のところで、かなり興奮した感じで、
「何が起こるかわからんな~!!!」
「もう!、びっくりするわ~」
と会話しているシーンが映っていました。

これ、どのチームの演技に対してでしょうかね?

びっくりの筆頭は、
梅花高校が予選で261.5点を出したところですが、当たりでしょうか?

あるいは、目白研心が決勝で大きく崩れてしまったところでしょうか?

(2)目白研心のダブル

今回の目白研心の演技は、
冒頭にダブルの2-1-1を、2基同時に行うところがミソです。

第2回の放送で、選手の方々がキャプテンを中心に演技構成を相談している
ところでも、「ここで高得点を狙う」と話していました。演技のキモの部分です。

このダブルのトスアップ、ミドルは片ヒザ立てて構え(これがまたカッコ良い!)、
そこに、トップが後方から飛んできて、ダブルツイストでミドルにキャッチされる
という技です。

遠くから見ていると、ミドルのヒザの上に立って止まったように見えますが、
多くの場合、ミドルがわき腹のところでガッチリキャッチしているようです。

ちなみに、この技、梅花高校が2009年と2010年のJAPANで、
演技冒頭に1基で行っていたものですね!

2010年のJAPANに向けて梅花高校が苦労して
この技に取り組んでいる様子は、2010年4月28日放送の、
「笑ってコラえて」で、かなり詳しく放送されました。

2009年のJAPANで、すでにこの技は完成していたのですが、
ミドルが卒業していしまい、新3年生のミドルが一生懸命マスターしようと
努力している姿が描かれていました。

トップは、前年とかわらず、ミドルだけがかわったので、
出来ない理由がミドルにあるのは明らかです。

そして、「笑ってコラえて」には、かなり興味深いシーンがありました。

2009年にミドルをやっていたY先輩がOGとして遊びに(応援に?)きていて、
このミドル役をお手本としてやってみせるのです。

ずっとこの技から離れていたと思われるのに、完璧にトップをキャッチ。
何かコツがありそうなことが示唆されます。

そして、「笑ってコラえて」のさらにマニアックな点は。
2人の比較を、横方向からとか、いろいろな方向から撮って見せてくれたことです。

私は、このシーンを何度も見て、次のことに気づきました。

Y先輩は、キャッチする直前には、ちょっとバランスが悪いくらいに、
自分の体の重心をやや後方にずらして、トップを迎えにいっているのです。

そして、キャッチした後も、トップを「バシッ」とすぐに止めようとはせず、
トップと一体化しつつ、自分の体の重心をゆっくりセンターに戻し、
「グググ」ぐらいの感じで、時間をかけてトップを減速させています。

それに対して、新3年生は、キャッチする直前の体の重心のシフトはなく、
トップを迎えにいくでもなく、真っ直ぐバランス良く立ってしまっています。

そして、キャッチした瞬間に、トップを一瞬で「バシッ」と止めようとするので、
大きな衝撃を受け、自分もバランスを崩すし、トップを止めることもできず、
トップは前方に傾いていってしまいます。
また、キャッチ前にセンターに重心があるので、キャッチ後には、
どうしても重心は前方にいってしまい自分のバランスも崩してしまいます。

というわけで、この技は、ミドルがこういう原理を会得しているかどうかが
鍵なのかもしれないな~、と思っていたわけです。

さて、今回の目白研心。

こんどは2基同時ですので、梅花高校のさらに上を行く高難度技です。

例の老コーチが出てきて、
「この技はミドルがポイント」
と解説してくれました。

「笑ってコラえて」を見ていた私は、「まさにそうだよな~」とうなづきます。

さて、ナセバナ~ルでも、この部分は「笑ってコラえて」に勝るとも劣らない
素晴らしい映像を提供してくれました。

2基同時に実施するのですが、
左の1年生のミドルがまだこのキャッチをマスターしておらず、
それに対して、右の2年生のミドルは、ほぼ完全にマスターしている状況。

そして、その状況で、2基同時の演技を、何度も何度も見せてくれたのです!

やはり!、と思いましたね。

2年生ミドルは、上半身を僅かに後ろに倒して、トップを迎えにいっている。

それに対して、1年生ミドルは、キャッチ直前であっても重心を前後の中心に
おいたまま真っ直ぐ立ってしまっている。

止め方も違いました。

2年生ミドルは、一瞬にして止めようとはせず、ぐぐぐって感じで止めています。
もちろん、自分の体の重心も動いてしまうのですが、それは予め見込んでおいた
想定の範囲内。そのぶん、もともと自分の重心をずらしてあるので、むしろ、
全体としては、バランスが良いところになって止まる。

それに対して、1年生ミドルは、トップを体の前に持って行きたくない一心で、
バシッと一瞬で止めようとするから、大きな衝撃を受けるだけで、
トップをコントロールしきれない。

まあ、そんなふうに見えました。

1年生ミドルが、一生懸命やろうとすればするほど、
できるだけ一瞬で止めようとしてしまうから、
皮肉なもので、正解の方向とは逆の方向に行ってしまう。

そんな感じなのではないかと思いました。

人間のような重いものが、ある速度をもって飛んできたら、
一瞬で止めようとしてはいけない。こういうことではないでしょうか。

そういえば、箕面自由を取材したTV番組「学校へ行こう」で、
かなり距離を出した2-1-2の練習風景が映っていたのですが、そこで
ミドルが高速で飛んでくるトップをキャッチするとき、他の選手たちが、

  「やさしく、きゅっ」

って、号令をかけていましたよね。

トップがミドルにソフトランディングせよということ。つまり、
ミドルはバシッと止めようとしないで、ふわっと取れということですから、
これも同じ原理だと思います。

飛んできたトップの選手は、「体重×速度」の運動量を持っています。
これを止めるということは運動量を0にするということです。

運動量の減少量は、「力×時間」です。
バシッと取ろうとするということは、時間を短くするということ。
極端に言えば、一瞬で止めようとすると、力は無限大になってしまいます。

逆に、キャッチしはじめてから、キャッチが終わるまでの時間を2倍にすれば、
受けてしまう力は半分ですみます。

だから、「ぐぐぐ」と時間をかけて取るのが成功の秘訣なわけですね。

そして、それでも「体重×速度」の運動量はもらってしまうわけだけれど、
それをもらっても崩れないくらい、予め自分の重心をシフトしておくと。。。

そういう物理学の原理を、選手の方々はごく自然に会得しているのだと思います。

ちなみに、この1年生ミドル、ダブルのキャッチでは苦労していましたが、
ツイスト無しのキャッチは、涼しい顔でパーフェクトキャッチ!
よく見ると、このときは、ちゃんとキャッチ前に僅かな重心の移動を行っています。

いずれにしても、1年生で、こんな難しい技のカナメにいるとはすごい選手です。
梅花高校がこの技をやったときは、2009年も2010年も、ミドルは
3年生だったわけですから。

そして、今回の目白研心の右がわの2年生ミドル。

力強い選手!!!

ひとつひとつの仕草を見ているだけで、こちらも元気をもらうような!!

箕面自由→梅花女子大とすすまれた、例の箕面自由歴代最強ミドル選手を
髣髴とさせる選手と感じました。

今から、どこの大学に進まれるのか、楽しみです。