何ともなく ですが
やっと



「貴方」が 戻って来た気がします



今朝
わたしは随分 寝坊をして
気が付くと

起きた  と
ポットとパンを持って



涼しいね  と
中庭を見乍ら

貴方が淹れてくれた 珈琲を飲んだ



ぼうっと
外を 眺め乍ら
ぽつりぽつりと

少年の伯父様と お母様の話をしてくれた
そして



歳の離れたYさんが

どれだけ 疎外感を味わっていたのかを



二人だけの時のYは
何時も

意地悪いんだけど 僕には彼女が



ずっと 泣いているように思えて  と



寝たの  と聞いたら
昔話です と



ああいう場合はお断りするのは
逆に失礼でしょう

彼女への恋心なんてのは初めから無いさ
彼女はRじゃ ないし



彼女の「本当の恋心」は 何時も丸見え  と



…何てヤツだ  と(改めて)感心しつつ
不思議と



腑に落ちて



Yはモテるからなあ
あの方も何だか 悔しがってるようでした  と
くすくす笑って

うん  と
パンを齧って 珈琲を飲んだら

頭をぽん と撫でられて



有り難う  と



そう
言われました



わたしは
少しだけ 髪が伸びたので(と言っても丸坊主な域)
もう 編んで貰った三角巾は巻いていなくて

でもすんごく役に立った  と
お礼を言ったら



貴女の後頭部は
とてもラブリーだから
此の侭短くてもいいのに  と

頭をぐりぐり 撫で繰り回して
出たな ショートカットフェチ  と内心思いつつ

うーん 帽子を取りに行きたいな  とぽつっと言ったら
体調を聞かれて



暖かくして
化粧とか しなくても謂いよ  と

しないと小僧だよ  と言っても
キスをして にやにや笑っているので



…結局 眼鏡にスッピンの侭 笑

多摩川の家に 帰って来ました



窓から
河を 見たら

少しは気分が 良くなって

貴方は台所で 煙草に火を点けて



水辺に行きたかったんです
此処なら丁度謂い  と

窓を開けて



顔に 風を当てた



暫く 此処に居よう
余り 貴女が疲れないように  

彼の家

本当に留守の間 「有り難う」  と



あはは やっぱ「樹」だ  と笑ったら
そうです 大事な再就職先なので 

でも
そうだな



今の僕には 夢が有ります  と
なあに  と聞いたら



貴女

将来
僕を雇って下さいませんか





そうしたら
大手を振って

僕は貴女「だけを」 護る事が出来ます   と



…え
ええと

ひ 秘書?  と聞いたら
そう  と

よく働きますよ
有能だし

世界には明るいし
貴女なら 別に居てもいいでしょう  と



…居なくてもいいよ?  と言ったら
そうかな

Tさんも言ってたよ
貴女はいい加減自分をちゃんと知って 誰か付けるべきだって
それなら僕が立候補したいなあ

最高の



公私混同だと 思いませんか  







この人は笑って



そう 言ったのです