今夜
「貴方」は もう一晩少年の家でSちゃんと過ごすようです
何度か電話が 有って

彼女は大分落ち着いて来たけれど
今は未だ 少し不安だな
明日辺りには 彼を此方に戻せると謂いんだけど  と

そう 言っていました
具合でも悪いの  と聞いたら  うん  と



彼女は「病気」なんだよ 





少年は 今日は一日書斎で
げ 此れも共有になってたの  とか
超ヤベえ 此れ見ちゃったの  とか(ご免言うの忘れてた☆…)
ぎゃあぎゃあ言い乍ら 暫く作業をして

わたしは Mちゃんに「ジュース」を作って貰い
(彼女が未だ居てくれて本当に良かった…)

少し お昼寝をして
運動を して



…幾ら此処が わたしの家 とは云え
少年と一緒に 朝から晩迄二人で過ごしたのは 本当に久し振りで
今朝 結局昨夜はソファで眠って仕舞ったわたしを
少年は暫く 唯眺めていたようで

目が覚めた時
起きた  と
「貴方」のように 声を掛けられたものだから
わたしは びっくりして仕舞って
え  と思って



「似ている」 と
やっぱり思って仕舞ったのです
確かに 二十歳前後の男の子は 顔が変わるとよく言いますが

ほんの少しの間に
こんなにも



こんなにも



やっぱバンダナが無いとマジびびる  と言われて
しゅんとしたら 真顔で謝ってくれて
眼鏡姿はオレ初めてだな 似合うね  と言われて

どぎまぎして



噫やっぱり

彼は「男」なんだ  と
今更 思い知った



夕方 Mちゃんがお買い物に出てくれて
少し彼と 「結婚式」の時の話をしました

貴方の「実家」の話
お母様の話
ベストマン(新郎の付添人)に立ってくれた 義足の青年の話



少年は
興味深そうに その話を聞き乍ら

こんなに長く付き合っても
アイツの事は オレ知らない事いっぱい有るな  と

河を見乍ら 言って



アイツは17の時から オレみたいなガキの世話をして来たんだ
そう考えると よく我慢したよな
オレだったら絶対に そんな事出来ない

我慢させたのは オレか  と 

ぽつりと 言って



ひろのんさん 何「誓ったの」 と聞かれたので
その事はちょっと 汗 だったのだけれど




彼との結婚に わたしにとっての意義は無いかも識れません
でも今は

彼と「戦友として」 一緒に最後迄戦う事を
わたしは 神に誓います 




そう言ったの と 意を決して鼻息を荒くして言ってみたら
少年は初めぽかん として

何ソレ 選手宣誓じゃないんでしょ と言った後
アイツどーしたの と聞かれて 
目まんまるだった
こんなの と 指で丸くしたら



此処でも 大笑い 
…されて… (…もういい… 汗)



アイツの顔 超見たかった
意義ねえか 流石ひろのんさん  と



笑って



でも
わたしは そんなあなたの顔が見たかった
笑ったね そう言ったら



Sの事 ぶったのは悪かったと思ってる
あいつの事 責めないでおくって もう決めた

オレは 「男だから」



そう静かに言った 彼の横顔は
「その頃」の自分が もし彼に出会っていたなら



きっと きっと
恋に 落ちると



ありがと と
頭をわたしの肩にもたげた その赤い髪も
何気なく 握ってくれる指も

「貴方」に似た 伏し目がちで笑う その仕草も

本当に久し振りに見た 彼のお風呂上がり姿や
(また自分の家のお風呂で緊張して仕舞った…)

こんなの食べてんの と 文句を言い乍ら笑って御飯を食べる
そのひとつ ひとつまで



そんな風に 「今更」 
思って仕舞ったのでした



眠る時に 撫でて と強請る
暫く無かった その癖

もうオトナなんでしょ と悪戯っぽく言ってみたら
未だコドモだもん と 甘えて

折角だからもう少し 早くAくんに出会いたかったよ そう言ってみたら
少年は 離婚は1年後だよ と くすくす笑って



それならオレが 「もっと早く 大人に成りたかった」



そう 微笑って言って
わたしの手を 確かめた後



彼は 眠りについたのでした







此れを書いて居る途中
「貴方」から 電話が有りました



体調が良かったら
明日 Sさんと話してみませんか

女性同士の方が いいかも識れない  と



分った  と

そう 答えました