退院した昨日
Yさんは 母を送って下さり(本当に有り難うございます…)
わたしは 疲れてはいけないからと
この日お仕事を休んでくれた貴方と 家に真っ直ぐ帰りました
退院の日の 検査では
白血球値が また下がっている事
でも此れは 此れから暫く続く事らしいです
感染症にくれぐれも注意する事(風邪薬も禁止だそうで)
食事の仕方や 生活についてのパンフレットを貰いオリエンテーリングを受けて
看護師のEさんに
頑張って下さい Hさん(Mちゃんの事)によろしく と見送って頂きました
本当に今のわたしは 彼女の様に成る事が目標で
次の月曜日 day15の投薬日のスケジュールは結構ハードで
朝一番で採血をした後 以前言った病院に移動して温熱治療を受け
お昼前から点滴 夕方迄ばっちり掛かるようです
でもまだ1クール目 出来る事ならスキップはしたく無い
血液の様子は 投薬が無いときも毎週外来で診てもらって下さい との事
深刻な副作用のひとつとして 「骨髄抑制」と云うのがあって
つまり血が 「作られにくく成る」と云うもの
わたしは既に貧血気味だし 白血球値も低いので 人混みは絶対に避ける様に と
あとは
パンフレットを見ているだけで憂鬱に成る程 副作用と云うのは様々で
引き蘢り確定は仕方無いにしても
うーん なかなかどうして
開き直るにも開き直れないなあ と言ったら 貴方は笑って
少し眠れば謂い と 帰った後の片付けや家事迄を一切やってもらって仕舞いました
やっぱり入院と云うのは 環境が変わるのが思いの外疲れるのか
お昼寝のつもりが 起きたらもうすっかり日も暮れていて
食事が摂れるなら食べれば謂い と 貴方が作ってくれた食事は
「ちらし寿司」と蒸した野菜のサラダ(要するにおひたし)でした
確かに 酸っぱいドレッシングなら食べられるや と思って
ちらし寿司は完全に貴方のオリジナルで チキンの入ったサラダボウル と云う感じで
思ったより爽やかで食べ易くて
美味しい と思わず言ったら 貴方は嬉しそうにして
此れはレシピも考え甲斐がありますね と
食事の後は 副作用のパンフレットを一緒に見乍ら
酸味の有るものは 口内炎が出ると食べられなく成るな とか
暫く飲み物も考えましょう とか
でもわたしは確かに今痩せ過ぎで 悪心が無いなら食べられるだけ食べないと と
先ずは来週 ちゃんと投薬出来る様に と
お風呂に 一緒に入った時に
何ともなく 聞いてみた
貴方は 「こんなわたしで本当に謂いの」 と
昨日はあんな風に 言ってくれたけれど
やっぱり わたしの中には 形に成らない不安が有るのだ
今書いていても思う 此の質問は
唯の「同じ事」の 繰り返しなのだと
今回の入院も 毎日この人は忙しいのに来てくれて居た
こんなのは唯の 贅沢な我儘なのだと
でも
この人は
謂いよ と
たった一言 だったけれど
此の言葉は何だかわたしの心に 真っ直ぐに入って来た
頭を撫でて貰って 髪をその指で 梳いて貰って
後ろから 抱きすくめられて
僕こそ 済まない と
でも 何でだろう
何もね 「変わらないんです」
と
ベッドに入った後 久し振りにこの人に後ろから抱かれ乍ら
少し 話をしました
負っているひとと そうでない人が 一緒に居るという事について
この人は暫く 考えていたのだと
この人は確かに 今迄に何人もそんな人を
見送ってきた
怪我かも識れない 病気かも識れない
少年のお母様や伯父様 Mさんや
わたしの知らない この人の今迄の 仕事仲間や
この人が仕事先で出会った 色々なひとたちとの それぞれの
別れ
そして この人自身が体験した 「負うという事」の「感覚」
そうだ 今迄この人が余りに普通にしていたから
わたしは 忘れていたのです
この人の左半身の傷は 殆どが火傷なのだと
その上にいろんな傷が重なっているから もう々仕様も無いけれど と
此の時初めて「痛い」と思った のだと
この人の此の火傷は 未だ10代初めの頃の傷で
状況を聞いているだけで 本当に痛そうで
でもぽつりぽつりと この人は ゆっくりと話しました
此の頃の僕は 自分の事が「よく解らなくて」唯「逃げ出したかった」
「消えたかった」
躯は日に日に痛くて もういっそ動かなく成れば謂いと
そうすれば 「離れられる」 と
でも貴方は 何故「戻って来たの」 と聞いたら
「マダム」がね と
余りにも「普通」にしていたから くよくよするのが「馬鹿馬鹿しく成った」んです と
マダムって あの「お向かい」の と聞いたら
噫 Jに聞いた? と
あの時は 彼女が毎日病院に来てくれてね と
余りにも無神経に 食べ物や雑誌を山ほど持って来て
自分はテレビを見乍ら げらげら笑って居るのだと
うるさいよ と貴方が言うと お前ががうるさいのよう と 決して止めなかったのだと
暇なときは趣味の編物を編んで 持って来たものは自分で綺麗に食べて
まるで家に居るときと 何も変わらずに
何の為に 彼女は此処に居るんだと鬱陶しく思ってたんだけど と くすくす笑って
でもね ある時ふと 思ったんです
この人は 僕に「普通」をくれようとしてるのかな って
此の時はJが彼女に頼んだのかも識れない
でも 彼女は或る時僕にこう言ったんです
「今傍に居るのは 私よ」 と
此の時は よく意味が解らなかった
多分 最近迄考えたく無かったのかも 識れない
言う資格が無いと 思って居たのかも 識れない
でもね 今思い出すと
今なら何ともなく 解るような気がするんです と
此の後の この人の怪我は
この人がたったひとりで 乗り切って来た
次の怪我は もうJさんの家を 出た後の話で
この後暫く この人は此の言葉の意味を 考える機会すら 無かった
ちょっと話が過ぎましたね と 昨夜はその侭眠ったのだけれど
今朝 わたしは少し寝坊をして
ちゃんと食べて下さいね と 短いメールが入っていたけれど
昨夜この人は 確かにわたしに 何かを
伝えようと したのだ
此処に有る 沢山の食べ物と 暖かい部屋と
今朝も目を通したのかも識れない ダイニングに有ったパンフレットと
背中に残る 「感触」
そう 貴方は
「今」
傍に 居てくれるのだ
Yさんは 母を送って下さり(本当に有り難うございます…)
わたしは 疲れてはいけないからと
この日お仕事を休んでくれた貴方と 家に真っ直ぐ帰りました
退院の日の 検査では
白血球値が また下がっている事
でも此れは 此れから暫く続く事らしいです
感染症にくれぐれも注意する事(風邪薬も禁止だそうで)
食事の仕方や 生活についてのパンフレットを貰いオリエンテーリングを受けて
看護師のEさんに
頑張って下さい Hさん(Mちゃんの事)によろしく と見送って頂きました
本当に今のわたしは 彼女の様に成る事が目標で
次の月曜日 day15の投薬日のスケジュールは結構ハードで
朝一番で採血をした後 以前言った病院に移動して温熱治療を受け
お昼前から点滴 夕方迄ばっちり掛かるようです
でもまだ1クール目 出来る事ならスキップはしたく無い
血液の様子は 投薬が無いときも毎週外来で診てもらって下さい との事
深刻な副作用のひとつとして 「骨髄抑制」と云うのがあって
つまり血が 「作られにくく成る」と云うもの
わたしは既に貧血気味だし 白血球値も低いので 人混みは絶対に避ける様に と
あとは
パンフレットを見ているだけで憂鬱に成る程 副作用と云うのは様々で
引き蘢り確定は仕方無いにしても
うーん なかなかどうして
開き直るにも開き直れないなあ と言ったら 貴方は笑って
少し眠れば謂い と 帰った後の片付けや家事迄を一切やってもらって仕舞いました
やっぱり入院と云うのは 環境が変わるのが思いの外疲れるのか
お昼寝のつもりが 起きたらもうすっかり日も暮れていて
食事が摂れるなら食べれば謂い と 貴方が作ってくれた食事は
「ちらし寿司」と蒸した野菜のサラダ(要するにおひたし)でした
確かに 酸っぱいドレッシングなら食べられるや と思って
ちらし寿司は完全に貴方のオリジナルで チキンの入ったサラダボウル と云う感じで
思ったより爽やかで食べ易くて
美味しい と思わず言ったら 貴方は嬉しそうにして
此れはレシピも考え甲斐がありますね と
食事の後は 副作用のパンフレットを一緒に見乍ら
酸味の有るものは 口内炎が出ると食べられなく成るな とか
暫く飲み物も考えましょう とか
でもわたしは確かに今痩せ過ぎで 悪心が無いなら食べられるだけ食べないと と
先ずは来週 ちゃんと投薬出来る様に と
お風呂に 一緒に入った時に
何ともなく 聞いてみた
貴方は 「こんなわたしで本当に謂いの」 と
昨日はあんな風に 言ってくれたけれど
やっぱり わたしの中には 形に成らない不安が有るのだ
今書いていても思う 此の質問は
唯の「同じ事」の 繰り返しなのだと
今回の入院も 毎日この人は忙しいのに来てくれて居た
こんなのは唯の 贅沢な我儘なのだと
でも
この人は
謂いよ と
たった一言 だったけれど
此の言葉は何だかわたしの心に 真っ直ぐに入って来た
頭を撫でて貰って 髪をその指で 梳いて貰って
後ろから 抱きすくめられて
僕こそ 済まない と
でも 何でだろう
何もね 「変わらないんです」
と
ベッドに入った後 久し振りにこの人に後ろから抱かれ乍ら
少し 話をしました
負っているひとと そうでない人が 一緒に居るという事について
この人は暫く 考えていたのだと
この人は確かに 今迄に何人もそんな人を
見送ってきた
怪我かも識れない 病気かも識れない
少年のお母様や伯父様 Mさんや
わたしの知らない この人の今迄の 仕事仲間や
この人が仕事先で出会った 色々なひとたちとの それぞれの
別れ
そして この人自身が体験した 「負うという事」の「感覚」
そうだ 今迄この人が余りに普通にしていたから
わたしは 忘れていたのです
この人の左半身の傷は 殆どが火傷なのだと
その上にいろんな傷が重なっているから もう々仕様も無いけれど と
此の時初めて「痛い」と思った のだと
この人の此の火傷は 未だ10代初めの頃の傷で
状況を聞いているだけで 本当に痛そうで
でもぽつりぽつりと この人は ゆっくりと話しました
此の頃の僕は 自分の事が「よく解らなくて」唯「逃げ出したかった」
「消えたかった」
躯は日に日に痛くて もういっそ動かなく成れば謂いと
そうすれば 「離れられる」 と
でも貴方は 何故「戻って来たの」 と聞いたら
「マダム」がね と
余りにも「普通」にしていたから くよくよするのが「馬鹿馬鹿しく成った」んです と
マダムって あの「お向かい」の と聞いたら
噫 Jに聞いた? と
あの時は 彼女が毎日病院に来てくれてね と
余りにも無神経に 食べ物や雑誌を山ほど持って来て
自分はテレビを見乍ら げらげら笑って居るのだと
うるさいよ と貴方が言うと お前ががうるさいのよう と 決して止めなかったのだと
暇なときは趣味の編物を編んで 持って来たものは自分で綺麗に食べて
まるで家に居るときと 何も変わらずに
何の為に 彼女は此処に居るんだと鬱陶しく思ってたんだけど と くすくす笑って
でもね ある時ふと 思ったんです
この人は 僕に「普通」をくれようとしてるのかな って
此の時はJが彼女に頼んだのかも識れない
でも 彼女は或る時僕にこう言ったんです
「今傍に居るのは 私よ」 と
此の時は よく意味が解らなかった
多分 最近迄考えたく無かったのかも 識れない
言う資格が無いと 思って居たのかも 識れない
でもね 今思い出すと
今なら何ともなく 解るような気がするんです と
此の後の この人の怪我は
この人がたったひとりで 乗り切って来た
次の怪我は もうJさんの家を 出た後の話で
この後暫く この人は此の言葉の意味を 考える機会すら 無かった
ちょっと話が過ぎましたね と 昨夜はその侭眠ったのだけれど
今朝 わたしは少し寝坊をして
ちゃんと食べて下さいね と 短いメールが入っていたけれど
昨夜この人は 確かにわたしに 何かを
伝えようと したのだ
此処に有る 沢山の食べ物と 暖かい部屋と
今朝も目を通したのかも識れない ダイニングに有ったパンフレットと
背中に残る 「感触」
そう 貴方は
「今」
傍に 居てくれるのだ