わたしが退院してこっち
「貴方」と一緒に「お風呂」に入るのが 普通に成ってきました
唯の惚気…と云われれば其処迄なのですが
わたしは今 お腹の手術痕にテープを貼っていて
此れは傷口がつれたり歪んだりしないように 半年くらいは貼っておくものです
(肩の怪我では手は届かないし貼るひとが居ないので大きいテープでした…確かに酷いです…)
下腹部に 縦に走った此の傷に垂直に貼られたテープは 毎日貼り替えなくてはいけないものだし
確かに自分でやるよりは 人にやって貰った方がやり易いし
あと
わたしは此処何ヶ月で何度も意識喪失で倒れているので(…)
これがもし万が一 一人お風呂だと非常に危険(確かに)との事で
浴槽に浸かる時は 必ずご家族と一緒に入って下さい と
Y先生からも 此れは言われて居る事なのでした
家族
この人の先週は とても忙しくて
日曜日の午後 やっとゆっくり「お互いの話」が出来た程でした
少年の家に居た頃のこの人は ビジネスタイムは主に「夜」だったし
毎日間近でその様子を見る事が出来たので 逆に寂しさを感じたりする事は無かったのですが
今貴女は家に居るから 何時もひとりにして申し訳無いと
ぽつりと この人は言ったのでした
お風呂に入るときは 当然乍ら全部脱ぐ訳で(…)
この人の「裸」を こんな風に眺めていると
細いのに 「綺麗」だなあ
なんて 毎度毎度 馬鹿みたいに感心してしまいます
その位この人の身体は「絞り込まれて」居て
酷い傷跡も 見慣れるとこの人の「印」のようにさえ思えてきて
それに比べると わたしは
怪我の後からの怠慢と 今回の病気で
一気に筋肉が衰えて仕舞って
鏡を見ると 余計にそう思えてきて
昨日は何だか わたしがしょんぼりして仕舞っていたみたいで
この人は わたしの肩にお湯をかけてくれ乍ら
貴女は今無理は出来ないよ 時間は有るのだからのんびりやりましょう と
そう 言ってくれて
タオルをお湯に浸して
それを 貴方がわたしの肩の傷口に その掌と一緒に当てると
何故か其処から とってもふうわりと「熱く」成って
肩や腕がとても 何も無かったかのように軽く成って
最早わたしにとっては これは普通の事の筈なのに
何故かこの「不思議な感覚」には 何時も何時も驚いてしまう
まるで躯の「真ん中」を 掌でふと 触れられたような
躯の芯から沸き上るような 「暖かさ」
貴女のレスポンスは本当に何時も謂いね と この人は微笑って
どうしてでしょうね これを「冷たいと感じる人」の方が多い筈らしいんだけど と
え と聞いたら
彼が言っていたでしょう 僕は「歩く氷嚢」だって と 以前の少年の事を笑って言って
Aには …何故だろう そんな「つもり」は全く無いんだけどな と
でも
貴女が「暖かい」と言ってくれるのなら それで謂い と
こうやって 少しでも触れられるのなら それで謂い と
貴女は痩せたのを気にしているみたいだけど 僕にとっては何も「変わらないよ」
確かに今貴女は治療の為に 身体を作り直す必要はあるけれど
こうやって一緒に風呂に入ったり
貴女が肌を こうやって委ねてくれたりするのは
「誰にでも出来る」 事では無いものね と
貴女は「ちゃんと此処に」 いますよ
と
多分わたしの記憶では きっと此れだけの言葉しか無かったけれど
この人が 「今」のわたしを「肯定」してくれて居るのだと云うことは
とても とても
よく 解ったのでした
何故だか 急に涙が出てきて
今泣くと お腹の傷に障りますよとこの人は慌てて
貴女に「触れる」機会は此れから少なくなるかもしれないのだから
どうせ此の場で「ムッツリ」を「補完」しているだけですよ なんて言って
そうしたら益々お腹の傷の「ひきつれ」が 気になるくらいに逆に可笑しくなって
泣いて
笑って
お風呂から出た後は 肌にクリームを塗って貰って
お腹の消毒と テープを貼って貰って
肩と足のストレッチ
甘いホットワインと お薬を 飲んで
ベッドでこの人に手を取ってもらって
当たり前のように
この人の腕に包まれて 眠れると云うこと
伝わる体温のすべてが 暖かいと 云うこと
今朝
この人を見送る時
本当にご免なさい と
思わず 口を衝いて出た
そうしたら
何故? と この人は微笑って
わたしの頭を こつん と叩いて
Don’t fuck with my“Pure”.
と
初めて聞いた この人の「スラング」は
悪戯っぽい その微笑と共に
その後のキスと 頬を撫でた優しい掌と共に
わたしにとって
「忘れられないもの」のひとつと 成りました
…
こうやって書いていると 本当の唯の惚気でしかないのだけれど
わたしの体重は一進一退で増える事は今の所無く
正直「食べる」事が 苦痛になりかけていました
明日は病院です
今日も頑張って 先ずは食べよう
こんなにも 今日も貴方は用意してくれているのだもの
どうか今度こそ
苦しくても もう謂い
どうかちゃんと 「始められますように」
「貴方」と一緒に「お風呂」に入るのが 普通に成ってきました
唯の惚気…と云われれば其処迄なのですが
わたしは今 お腹の手術痕にテープを貼っていて
此れは傷口がつれたり歪んだりしないように 半年くらいは貼っておくものです
(肩の怪我では手は届かないし貼るひとが居ないので大きいテープでした…確かに酷いです…)
下腹部に 縦に走った此の傷に垂直に貼られたテープは 毎日貼り替えなくてはいけないものだし
確かに自分でやるよりは 人にやって貰った方がやり易いし
あと
わたしは此処何ヶ月で何度も意識喪失で倒れているので(…)
これがもし万が一 一人お風呂だと非常に危険(確かに)との事で
浴槽に浸かる時は 必ずご家族と一緒に入って下さい と
Y先生からも 此れは言われて居る事なのでした
家族
この人の先週は とても忙しくて
日曜日の午後 やっとゆっくり「お互いの話」が出来た程でした
少年の家に居た頃のこの人は ビジネスタイムは主に「夜」だったし
毎日間近でその様子を見る事が出来たので 逆に寂しさを感じたりする事は無かったのですが
今貴女は家に居るから 何時もひとりにして申し訳無いと
ぽつりと この人は言ったのでした
お風呂に入るときは 当然乍ら全部脱ぐ訳で(…)
この人の「裸」を こんな風に眺めていると
細いのに 「綺麗」だなあ
なんて 毎度毎度 馬鹿みたいに感心してしまいます
その位この人の身体は「絞り込まれて」居て
酷い傷跡も 見慣れるとこの人の「印」のようにさえ思えてきて
それに比べると わたしは
怪我の後からの怠慢と 今回の病気で
一気に筋肉が衰えて仕舞って
鏡を見ると 余計にそう思えてきて
昨日は何だか わたしがしょんぼりして仕舞っていたみたいで
この人は わたしの肩にお湯をかけてくれ乍ら
貴女は今無理は出来ないよ 時間は有るのだからのんびりやりましょう と
そう 言ってくれて
タオルをお湯に浸して
それを 貴方がわたしの肩の傷口に その掌と一緒に当てると
何故か其処から とってもふうわりと「熱く」成って
肩や腕がとても 何も無かったかのように軽く成って
最早わたしにとっては これは普通の事の筈なのに
何故かこの「不思議な感覚」には 何時も何時も驚いてしまう
まるで躯の「真ん中」を 掌でふと 触れられたような
躯の芯から沸き上るような 「暖かさ」
貴女のレスポンスは本当に何時も謂いね と この人は微笑って
どうしてでしょうね これを「冷たいと感じる人」の方が多い筈らしいんだけど と
え と聞いたら
彼が言っていたでしょう 僕は「歩く氷嚢」だって と 以前の少年の事を笑って言って
Aには …何故だろう そんな「つもり」は全く無いんだけどな と
でも
貴女が「暖かい」と言ってくれるのなら それで謂い と
こうやって 少しでも触れられるのなら それで謂い と
貴女は痩せたのを気にしているみたいだけど 僕にとっては何も「変わらないよ」
確かに今貴女は治療の為に 身体を作り直す必要はあるけれど
こうやって一緒に風呂に入ったり
貴女が肌を こうやって委ねてくれたりするのは
「誰にでも出来る」 事では無いものね と
貴女は「ちゃんと此処に」 いますよ
と
多分わたしの記憶では きっと此れだけの言葉しか無かったけれど
この人が 「今」のわたしを「肯定」してくれて居るのだと云うことは
とても とても
よく 解ったのでした
何故だか 急に涙が出てきて
今泣くと お腹の傷に障りますよとこの人は慌てて
貴女に「触れる」機会は此れから少なくなるかもしれないのだから
どうせ此の場で「ムッツリ」を「補完」しているだけですよ なんて言って
そうしたら益々お腹の傷の「ひきつれ」が 気になるくらいに逆に可笑しくなって
泣いて
笑って
お風呂から出た後は 肌にクリームを塗って貰って
お腹の消毒と テープを貼って貰って
肩と足のストレッチ
甘いホットワインと お薬を 飲んで
ベッドでこの人に手を取ってもらって
当たり前のように
この人の腕に包まれて 眠れると云うこと
伝わる体温のすべてが 暖かいと 云うこと
今朝
この人を見送る時
本当にご免なさい と
思わず 口を衝いて出た
そうしたら
何故? と この人は微笑って
わたしの頭を こつん と叩いて
Don’t fuck with my“Pure”.
と
初めて聞いた この人の「スラング」は
悪戯っぽい その微笑と共に
その後のキスと 頬を撫でた優しい掌と共に
わたしにとって
「忘れられないもの」のひとつと 成りました
…
こうやって書いていると 本当の唯の惚気でしかないのだけれど
わたしの体重は一進一退で増える事は今の所無く
正直「食べる」事が 苦痛になりかけていました
明日は病院です
今日も頑張って 先ずは食べよう
こんなにも 今日も貴方は用意してくれているのだもの
どうか今度こそ
苦しくても もう謂い
どうかちゃんと 「始められますように」