土曜の夜
「兄」に 会いました
正直「反吐が出る」想いがしました
もう「切りがついた」かと思っていたのに
いざ顔を見たら 声を聞いたら
あっという間に あの頃に 引き戻された想いがして
書く事で昇華できるのかは解らないけれど 悶々した侭も悔しいので此処に記す事にします
「貴方」は彼に気付かれないように 一緒にその場所に居て
話を聞いて居てくれました
出掛ける前貴方は ひとつだけ と わたしに問いました
貴女は「責めるな」と言うんですね
それで 「構わないんですね」 と
会ったのはほんの30分程
でも 家に帰って玄関に入るやいなや わたしは「貴方」に激しく躯を求めました
急に涙がぼろぼろと もう止まらなくなって
「拭って」
もう「消して」 と 狂ったように
叫びました
わたしは体調が良くは無いので 彼に駅の傍迄来るようにメールで告げました
指定したレストランの席で 彼は煙草を吸っていました
奥様は と聞いたら
今日はホテルで仕事をして居る と
「お前に会うのに まさか連れては来られないだろう」 と
その一言で この上なくはっきりと解った
氷水を頭から 浴びせられたような気がした
この人も 「忘れては 居ない」 のだ と
少し時間をずらしてお店迄来てくれて居た「貴方」は
存在を気取られないよう この人の真後に 背中合わせで座って
わたしはこの人と云うよりは 「貴方の背中」に向かって話す事にしました
「家族として」「一応知らせておかなければいけない事」だけを話したかった と
父さんと連絡は取っているの と聞いたら いや と
お前は知らないのか
あいつらは「お前に」 総てを遣りたいと思ってるんだろう と
彼は 煙草を切らす事は無く
吸殻だけが どんどんと溜まって
わたしは
何時か あなたはわたしを何故だか「綺麗ぶっている」と言ったけれど
今のわたしは 綺麗どころか「汚れきっている」
聞いたと思うけれど お義姉さんとは以前一度メールで話をしたわ
わたしの「会社」の事を
悪いけれど お断りをさせて頂きました
わたしは確かに「株主」だけれど 此れは「わたしの一存で『何かを』出来る物では無い」の
今迄何度か 他の方からも提携のお話はあったけれど 総てお断りをしてきました
此の事に関しては「例外」は
わたしの「意思」が無い限り 絶対に有り得ません と
この件に関しては この人は黙って
煙を唯 吐いていて
「あなた」は今 仕事はして居ないの と聞いたら
してるよ と
皮肉なもんだな やってみたらまさか「同業」だったとはね と
お前は「此処でも」 俺の「上」をいっているのか と
お前は向こうでも「有名人」だったよ お前は俺ともう会いたく無いと思って居ただろうが
会いたく無かったのは 寧ろ俺の方だ と
何時からだったんだろうなあ お前の顔を見ていると俺は
何だか無性に「恨めしく」なるんだ
どっか行けよ て 本気で思うんだ
お前は優しくてお目出度い奴だから こんな俺には気付かないだろうが
俺は謝らない「こんな俺にしたのはお前だ」 と
わたしは
わたしね 結婚したの
あなたの事を 『消す』事だって 今なら出来るわ と
目の前のこの人は 少し眉を 動かして
どういう意味だよ と
別に謂いの
あなたは此れからも思うように生きれば謂い
その代わり お義姉さんと両親くらいは大事にして欲しいの
今日言いたかったのはその事なの と言ったら この人は笑って
「ホントに相変わらずなんだなお前」 と
わたしは此の言葉を
侮辱だと 解釈しました
わたし 癌になっちゃったの
放っておいたら お望み通り消えてあげられるわ
もう仕事も辞めたし そうしたらあなたとももう何の関係も無くなるって事なのよね
丁度謂いから もう
全部「切り棄てて」やろうと 思ったのよ
と
わたしは実家と 父と母が個人的に持つ総ての不動産の登記簿のコピー
銀行や株の証書や 財産の一覧を総てまとめた物
そして
先日届いた わたしの放棄の申述書の写しを
この人に 見せました
わたしは家を「棄てるの」
あなたあんなに欲しがってたでしょう 今も欲しいのよね あげるわ と
この人がこの資料を慌てた様子で ばさばさと雑に目を通して
その後 わたしの申述書の写しに目を遣り始めたので
わたしはこの資料を片付ける振りをして
それらをすべて重ねた侭 一気に手に力を込めて 破りました
お前 とこの人が叫んで わたしからその書類を取り上げようとしたけれど
わたしは止めなかった
粉々に 破いて
店の床に 一片残らずばらまきました
こんな物
こんな物の為に わたしは
お店の方を呼んで
ご迷惑を掛けてすみません
申し訳無いのですが 此れは片付けて頂けますか と
構いません 「総て棄てて下さい」 と お願いをして
この人は お前何をしてるんだ と叫んだけれど
謂いのよ こんな物は「唯の控え」だから と
わたしは総てを「放棄」した 「主人の物」以外 もうわたしは何も持ちません と
あなたが本当に それが欲しいと未だ思うのならば
これからはあなたが「両親の事を大切にして頂戴」 と
わたし以外の誰も もうあなたを絶対に責めはしない
その代わり
もしあなたがお義姉さんや お父さんお母さんに 此れ以上仇を成すなら
その時はあなたを「消します」
わたしはもう「会いません」 と
すると
この人は声を震わせて言いました
お前
「家族の縁が 本当に切れるとでも思っているのか」 と
わたしは この人がこう言ったのを聞いて 本当に 心から
失望 しました
反射的に心の中で わたしは「貴方の」名を呼んでいました
すると
「切れますよ」
「そんな事は『簡単です』」 と
貴方は
わたしの「兄」に向かって 静かにこう 言ったのです
もう行きましょう と
貴方は席を立って
此方に来て わたしの手を 取ってくれました
わたしは脂汗を掻いていて 少し気分が悪く成って来ていて
チェックは僕が と 貴方は伝票とわたしの荷物を持ってくれて
わたしは貴方に肩を抱かれた侭
兄を置いて
車に乗って
兄はきっと 気が付いた筈なのです
貴方が自分に 「何」をしたのかを
父も一目で見抜いた
貴方と云う人の 「仕草」は
そして それを「使った」
わたし は
貴方は ちょっと走らせよう と 遠回りをしてくれて
途中でサンドウィッチと珈琲を買ってくれて
何時か行った 空港の近くの公園迄
其処で車を停めて
わたしは少しずつ 一生懸命
食べて
たまには吸うかい と 貴方が煙草をくれた
もうきっと 一生煙草は吸うまいと思った
その位 土曜日の煙草は
唯 唯
苦かったのです
今日は何だか力が抜けて仕舞って
お布団でだらだらとしていました
貴方は時折そんなわたしの頭を撫でてくれて
何度も何度も キスをしてくれて
わたしの頭を自分の肩に引き寄せて
「大丈夫」だ と
そう 言ってくれました
「兄」に 会いました
正直「反吐が出る」想いがしました
もう「切りがついた」かと思っていたのに
いざ顔を見たら 声を聞いたら
あっという間に あの頃に 引き戻された想いがして
書く事で昇華できるのかは解らないけれど 悶々した侭も悔しいので此処に記す事にします
「貴方」は彼に気付かれないように 一緒にその場所に居て
話を聞いて居てくれました
出掛ける前貴方は ひとつだけ と わたしに問いました
貴女は「責めるな」と言うんですね
それで 「構わないんですね」 と
会ったのはほんの30分程
でも 家に帰って玄関に入るやいなや わたしは「貴方」に激しく躯を求めました
急に涙がぼろぼろと もう止まらなくなって
「拭って」
もう「消して」 と 狂ったように
叫びました
わたしは体調が良くは無いので 彼に駅の傍迄来るようにメールで告げました
指定したレストランの席で 彼は煙草を吸っていました
奥様は と聞いたら
今日はホテルで仕事をして居る と
「お前に会うのに まさか連れては来られないだろう」 と
その一言で この上なくはっきりと解った
氷水を頭から 浴びせられたような気がした
この人も 「忘れては 居ない」 のだ と
少し時間をずらしてお店迄来てくれて居た「貴方」は
存在を気取られないよう この人の真後に 背中合わせで座って
わたしはこの人と云うよりは 「貴方の背中」に向かって話す事にしました
「家族として」「一応知らせておかなければいけない事」だけを話したかった と
父さんと連絡は取っているの と聞いたら いや と
お前は知らないのか
あいつらは「お前に」 総てを遣りたいと思ってるんだろう と
彼は 煙草を切らす事は無く
吸殻だけが どんどんと溜まって
わたしは
何時か あなたはわたしを何故だか「綺麗ぶっている」と言ったけれど
今のわたしは 綺麗どころか「汚れきっている」
聞いたと思うけれど お義姉さんとは以前一度メールで話をしたわ
わたしの「会社」の事を
悪いけれど お断りをさせて頂きました
わたしは確かに「株主」だけれど 此れは「わたしの一存で『何かを』出来る物では無い」の
今迄何度か 他の方からも提携のお話はあったけれど 総てお断りをしてきました
此の事に関しては「例外」は
わたしの「意思」が無い限り 絶対に有り得ません と
この件に関しては この人は黙って
煙を唯 吐いていて
「あなた」は今 仕事はして居ないの と聞いたら
してるよ と
皮肉なもんだな やってみたらまさか「同業」だったとはね と
お前は「此処でも」 俺の「上」をいっているのか と
お前は向こうでも「有名人」だったよ お前は俺ともう会いたく無いと思って居ただろうが
会いたく無かったのは 寧ろ俺の方だ と
何時からだったんだろうなあ お前の顔を見ていると俺は
何だか無性に「恨めしく」なるんだ
どっか行けよ て 本気で思うんだ
お前は優しくてお目出度い奴だから こんな俺には気付かないだろうが
俺は謝らない「こんな俺にしたのはお前だ」 と
わたしは
わたしね 結婚したの
あなたの事を 『消す』事だって 今なら出来るわ と
目の前のこの人は 少し眉を 動かして
どういう意味だよ と
別に謂いの
あなたは此れからも思うように生きれば謂い
その代わり お義姉さんと両親くらいは大事にして欲しいの
今日言いたかったのはその事なの と言ったら この人は笑って
「ホントに相変わらずなんだなお前」 と
わたしは此の言葉を
侮辱だと 解釈しました
わたし 癌になっちゃったの
放っておいたら お望み通り消えてあげられるわ
もう仕事も辞めたし そうしたらあなたとももう何の関係も無くなるって事なのよね
丁度謂いから もう
全部「切り棄てて」やろうと 思ったのよ
と
わたしは実家と 父と母が個人的に持つ総ての不動産の登記簿のコピー
銀行や株の証書や 財産の一覧を総てまとめた物
そして
先日届いた わたしの放棄の申述書の写しを
この人に 見せました
わたしは家を「棄てるの」
あなたあんなに欲しがってたでしょう 今も欲しいのよね あげるわ と
この人がこの資料を慌てた様子で ばさばさと雑に目を通して
その後 わたしの申述書の写しに目を遣り始めたので
わたしはこの資料を片付ける振りをして
それらをすべて重ねた侭 一気に手に力を込めて 破りました
お前 とこの人が叫んで わたしからその書類を取り上げようとしたけれど
わたしは止めなかった
粉々に 破いて
店の床に 一片残らずばらまきました
こんな物
こんな物の為に わたしは
お店の方を呼んで
ご迷惑を掛けてすみません
申し訳無いのですが 此れは片付けて頂けますか と
構いません 「総て棄てて下さい」 と お願いをして
この人は お前何をしてるんだ と叫んだけれど
謂いのよ こんな物は「唯の控え」だから と
わたしは総てを「放棄」した 「主人の物」以外 もうわたしは何も持ちません と
あなたが本当に それが欲しいと未だ思うのならば
これからはあなたが「両親の事を大切にして頂戴」 と
わたし以外の誰も もうあなたを絶対に責めはしない
その代わり
もしあなたがお義姉さんや お父さんお母さんに 此れ以上仇を成すなら
その時はあなたを「消します」
わたしはもう「会いません」 と
すると
この人は声を震わせて言いました
お前
「家族の縁が 本当に切れるとでも思っているのか」 と
わたしは この人がこう言ったのを聞いて 本当に 心から
失望 しました
反射的に心の中で わたしは「貴方の」名を呼んでいました
すると
「切れますよ」
「そんな事は『簡単です』」 と
貴方は
わたしの「兄」に向かって 静かにこう 言ったのです
もう行きましょう と
貴方は席を立って
此方に来て わたしの手を 取ってくれました
わたしは脂汗を掻いていて 少し気分が悪く成って来ていて
チェックは僕が と 貴方は伝票とわたしの荷物を持ってくれて
わたしは貴方に肩を抱かれた侭
兄を置いて
車に乗って
兄はきっと 気が付いた筈なのです
貴方が自分に 「何」をしたのかを
父も一目で見抜いた
貴方と云う人の 「仕草」は
そして それを「使った」
わたし は
貴方は ちょっと走らせよう と 遠回りをしてくれて
途中でサンドウィッチと珈琲を買ってくれて
何時か行った 空港の近くの公園迄
其処で車を停めて
わたしは少しずつ 一生懸命
食べて
たまには吸うかい と 貴方が煙草をくれた
もうきっと 一生煙草は吸うまいと思った
その位 土曜日の煙草は
唯 唯
苦かったのです
今日は何だか力が抜けて仕舞って
お布団でだらだらとしていました
貴方は時折そんなわたしの頭を撫でてくれて
何度も何度も キスをしてくれて
わたしの頭を自分の肩に引き寄せて
「大丈夫」だ と
そう 言ってくれました