…もう寝てないといけないのに
眠れない …



お薬を貰ってきましょうか と
Mちゃんは言ってくれたのだけど
少し 先日倒れて仕舞った事が頭を過って
結局 自然に任せる事にしました
書き終えたら寝るぞ うん



入院3日目の今日の午前は 明日の手術と麻酔の説明
わたしは全身麻酔と
硬膜外麻酔 と云うのをして貰います
麻酔科の先生と 手術の担当の看護師さん(また誤字…訂正しますorz) 研修の先生

イラストが入ったパンフレットがあったのだけれど
「踞る」姿勢をしないといけなくて
少し怖いです と言ったら
出来るだけ で構いませんよ と先生は優しく言って下さいました 




昨日の晩 「貴方」がくれたストールをまじまじと眺めて
(今朝は早くに目が覚めた…まだ暗かった…)

色が深く見えたのは 凹凸の有る編地の所為 だったのでした
今回は総かぎ針編み なのだなあ
相変わらず う 上手いなあ 流石だなあ なんて妙に感心して



でも
多摩川の家に居た時には ちっとも気が付かなかった
仕事の合間に 編んでいたのだろうか
「してますよ」とは 言っていたけれど

こんなにも



こんなにも



今日も傍に居てくれた母は
随分早くに来てくれて
わたしが貰ったストールを見て 唯驚いて 感心していました

「Iさん」は 編物が趣味みたいなの 凄く上手なの と言ったら
母はとっても意外そうにしていて(確かにわたしも初めはかなり意外でした)
編地を手に取って まじまじと間近に眺めて

「こんな事」も できる人なのね

と ぽつりと言いました



午後は心電図
…ね 寝てしまうところだった 笑
改めて 手術なのかあ なんて殆ど他人事のようで

肩の怪我をした時は
救急で運ばれて 直ぐに手術だった(らしい)から
「準備」もへったくれもなく と云うよりも
覚えていない と云う事は 意識も無かったということなので
実感は かなり暫く経った後でやって来て
唯茫然と 痛みと混乱だけが 残って
訳も解らない侭で




婦人科のY先生は毎日 わたしの顔を見に病室迄来て下さって
体調や食事や 睡眠 
手術の手順の事 麻酔の事
外科のB先生の人となり 迄 笑
不安や質問は無いですか 今の内ですよ なんて 何かと気を配って下さり
いえもう此処迄来たらお寿司になるマグロの気分です なんてわたしはつい言って仕舞って
それにはY先生も 母も大笑いしていて



お風呂は 此の部屋には専用のお風呂があるのだけれど(本当…いいのだろうかこんなので…)
当然 使用する時には看護師さんの「許可」と「管理」が必要で
滑って転んだりしたら大変 との事で
Mちゃんにまで結局 わたしの「入浴ショー」を見学されて仕舞いました


今日はお臍の掃除
爪は短く切って との事で
明日のスケジュールや「持ち物」の確認やらで 本当にいろんな先生が部屋を出入りしていて
「持ち物」を母が買いに行ってくれたり 其れをチェックリストで確認をしたり
ぼうっとする間も無い程 「周り」だけが唯慌ただしくて

わたしは今ひとつ まだ感覚がフィックスしていなくて
唯々 不思議な気分で



ストールを 顔に近づけたら
少しウールの匂いがして
窓の外を見たら もう陽が落ちかけて居ました



夕焼けが 綺麗だな

何故 「貴方」は「わたしには赤が似合う」と云うのだろう



此の赤は やっぱり朱色
凹凸の編地やレース編みで 以前貰ったストールよりも色に深みが有るように思えて



まるで 綺麗な「血」の色 

みたいだ







ふと思って気が付くと



「貴方」が 其処に立って居ました
母も驚いて居たみたいで



母が驚いたので 貴方も逆に少し驚いたみたい
あ 失礼しました と一言言って

今日は予定が早く終わったので と

わたしは本当に
その時茫然としていた様で

何て顔 してるの と貴方は微笑って



夕食には未だ時間が有りますね
貴女は休めば謂い と
お布団を掛けてくれて 髪を撫でてくれました



お茶でも入れましょう と キッチンに向かった貴方を
母が追って ベッドを離れて
一緒にお茶を用意してくれていた様で
何かぽつぽつと 二人の話し声が聞こえましたが



わたしは 貴方の顔を見たら 何だか妙に安心して仕舞い
少し目を閉じました



一瞬

何か夢を 見た気がします



気が付いたら
貴方が ベッドの傍に居て
母は と聞いたら
主人に電話を と言って外してくれたのだと



わたしは未だ ぼうっとして居て
貴方は 髪を唯 撫でてくれて

無意識に ストールを顔に引き寄せたら
それは貴女の癖なのかな と 少し微笑って



明日も来るから
必ず「帰って来て」くれ



零れるように 言った



今 思ったら
あれは貴方の「不安」だったのかも識れない
僕は心配はしない と あれだけ言った人が



きっと 何時も何時も
「何か」を憶っていたのだ と



そう 思います



夕食は普通に食べて
貴方と母は 簡単に買って来たパンやおにぎりを一緒に食べて
面会時間はそろそろ終わるので
今日は僕がホテル迄お送りします 
Yさんももう此処に来ていますから 一緒に と



そうしたら
母が

Iさん と 貴方を呼んで
少し 黙った後



此の子の事を どうか宜しくお願いします





頭を下げました



貴方は きっとそんな母に驚いたのだろう
表情が 変わったのが解りました

そして 一言



はい





ゆっくりと でも静かに何かを噛み締める様に
返事を したのでした



部屋を出て行く時 貴方は
わたしの頬を撫でてくれて

良かった とても似合う 





ストールをわたしの顔に近づけて
少し 微笑って



母と一緒に
帰っていきました




貴方は
母に 何を話したのだろう

そして 母は
貴方に 何を見たのだろう





兎にも角にも
明日は 手術です
もう 飲食は厳禁で
明日は恐らく 書くのは無理だろうな




いってきます は 帰って来ますの合図




いってきます

貴方にどうか いい夢と 休息を





おやすみなさい