昨日
「貴方」は思ったより早く帰って来て
開口一発 この人にとっては相当「意外」な事を言いました
たまには外で食事でもどうですか
え ????????
と わたしは本当にびっくりしてしまって
そ それなら電話をくれたら下迄行ったのに とか思ったのだけれど
碌すっぽ お化粧も着替えもせずに
この上なくだらしなーい格好に ニットコートとストールだけを羽織って(あああああ 涙)
この人は普段お仕事では何時もスーツを着るので
わたしが何だかなんだか恥ずかしいなあ と思ったのだけれど
別にそんなのどうでも構いません と さらっと言って
ネクタイとシャツの釦だけを外した
簡単に最低限の物だけをトートに入れて
一緒にエレベーターを待っていたら
いいですか
貴女はこれから「絶対に」「一人で玄関から」出てはいけません
「此処から」は必ず「誰か」と一緒に居て下さい
必要な物があるなら 僕が用意します と
現に僕の処には些細な事ですが報告がありました
A(少年の事をこの人はこう呼び捨てにします)にも言ってありますが
彼にも少し 今後は誰か付けるようにします と
わたしは少し 以前の事を思い出して
そう云えば少年の家とその周りには
「貴方」以外にも必ず誰かが居て
「貴方」が居なくても 少年の傍には何時も寄り添うように その「誰か」が守っていた
でも「貴方」が居なくなった此処暫くは
少年自身も もうオレには何にも無い「ただの子供」だから と
そう云う事には 最近は特には気を払っていなかったように思えたのです
また
「あんな事」が あるの と
流石に少し怖くなって 訊いてみたら
誰に言ってる と
貴方は微笑ってわたしの肩をぽん と叩いて
もう「あんな事」は二度とさせません と静かに言って
行きましょうか と
まるで何事でもないかのように
わたしの手を
取った
実は実は
わたし この人と
「外で手を繋いで歩く」と云うのは 全くの初体験で(…最早小学生以下…)
と云うより 唯々意外で
途中貴方もわたしの様子に気付いたようで
ああ 「こっち」の方がいいですか と
「恋人繋ぎ」に持ち替えられて
何だか逆に物凄く気恥ずかしくなって ううん と 全く馬鹿みたいにかーっとなって仕舞い
呼吸のようにわたしの荷物を持ってくれて
わたしの歩幅に 自然に自分を合わせて
わたしを見て 言葉を聞いて くすくすと時折微笑う この人を
本当に現実 なのだろうか と
本当に不思議な気持ちで 見ていました
夜は冷えますね と
寒くないですか と聞かれたけれど
ショッピングセンターは直ぐ近所だし 店内は暖かくて
用も無く 唯ぶらぶらと本や洋服を見て回って
でもこの人がこんなカジュアルなお店に居る事自体が わたしにとっては物凄く不思議で
日本のH&Mは余りメンズはないからなあ と
これまた 物凄く意外な事を言って
訊いてみたら え? 普通に買いますよ と
貴女の中で 一体僕はどんな格好をしてるんです と怒られて仕舞い
今日も相当「安い」ですよ? と こっそり言って
お値段を聞いたら 本当に安くてびっくりしてしまって
そうかそうか
服というのは「サイズ」なのか と妙に納得していたら
貴方は大笑いして 僕は寧ろ体格は日本の方が合うから と
そう云えばこの人は お父様の所為なのか 力の割に体は寧ろ細い方だと思うし
背も驚く程高くは無いし(少年やK君よりは高いけれど)
どちらかと云うとNさんの方が背格好はいいでしょう と笑って(た 確かにっ)
彼は「いい男」だものね Mさん(Nさんの奥様)の方が気が気でないかも と
この人が同性の「容姿」を褒める事があるのか と また少し驚いて
その間もずっと貴方は手を繋いでくれていて
昨日は休日で 周りにはカップルも沢山居て
何だかそれぞれに 色んなストーリーがあるんだろうなあ とか
楽しそうだな いいなあと 色々考えて 少しぼうっとして
ふと貴方の方を見たら
貴方はそんなわたしをずっと見て居て
気分転換に 少しはなりますか と ぽつりと言って
僕はS(K君の事)みたいに エスコートは余り上手な方ではないから と
其の時わたしは初めて
多摩川の家に来てから ずっとまともに「外出」をしていなかった事に気が付いて
仕事と躯の事ばかりをずっと気にしていて
塞ぎ込んでいたわたしを この人は連れ出そうとしてくれたのだと
ううんそんな事ない 凄く嬉しい そう言ったら
貴方も嬉しそうにして居たのが解った
僕の作る料理はいまひとつアレですね 貴女のとは少し違うからなあ と
ぶつぶつ何か一人で悩み乍ら これまた物凄くカジュアルな定食屋さんを選んで
店員さんに わざわざ隅の空いた席をと貴方は頼んで
メニューを見乍ら 意外にもうんうん悩む姿が何だか可笑しくて
もう少し慣れます と ぽつっと言って わたしは思わず笑ってしまって
料理を待っている間
あの後ね と 少し遠い所を見乍ら 小さな声で
貴女の事でSから電話を貰って と
K君が珍しく貴方に向かって物凄く怒ったのだと
わたしが 本当の事を 何時も何時も言わないのは
壁を作ってるのは 寧ろあんたの方だろ
オレびっくりした こんな大事な事すら何も話してなかったなんて
あんた一体今迄何してたんだよ 何時迄自分の事ばっかりで
あんたは彼女にこれ以上一体何を負わせたいの 彼女はこんなになる迄無理してたんだ
あんたが出来ないっていうのなら 半端におかしな真似なんて止めて
今直ぐあの子を手放せ
あんたが「自分の世界」に 戻るべきだろ
と
貴方の 「世界」
貴方は話してくれたわ その事はK君には言わなかったの と聞いたら
貴方は首を振って あいつの方が正しい と
あいつは正面切って「彼女」を拒む それが僕には出来ない
と
聞いてはいけないと ずっと思っていたけれど
勇気を出して 訊いてみた
如何して と
貴方は
彼女は「恩人」だから と
彼女という存在が無かったら 僕も そして彼も
ひょっとしたら 貴女だって
今こうやって生きてはいないよ と 静かに言った
唯 そろそろ離れなきゃいけないとはずっと思っていたんだ
彼や貴女には「これから」があるけれど 彼女にはそれはもう無いに等しい
この間の「仕事」で それを痛感してるのは 恐らく彼女自身だと思う
と
でも「存在」は必ず残る と
これからの彼女を守るべき人は僕じゃない それを言いに行こうと思って と
余りに静かに貴方が其の言葉を口にしたので
わたしは思わず呼吸を飲込んだ
この人には 本当に 覚悟が あるのだ と
貴女がいなければ 恐らく彼も僕をもう必要とはしない
彼はちゃんと「普通の大人」になれるよ と
それは違う Aくんを今迄作ったのは と言おうとしたら
貴方はわたしをそこで止めて
彼には元々備わった「器量」がちゃんと有る
僕はそれに 甘えていただけだ と
出会った頃は確かに幼かったけれど
僕には直ぐに解った 彼の持っている「物」は
僕には 絶対に叶わないものだから と
また僕ばかり喋っているな と 少し微笑って
こういうのがいけないんだな 寧ろ話したいのは貴女でしょう と
食事を食べ乍ら
Sは貴女の事 本当によく「理解」しているよね
あいつがあんなじゃなかったら物凄く嫉妬して仕舞う と悪戯っぽく言って
嫉妬?貴方が??K君に??? と驚いて言ったら
そりゃあしますよ あいつの方がよっぽど「男」らしい と
あいつといると本当に羨ましくて
僕は なんてつまらない人間なんだろうと 何時も痛い程思う と
この人は
帰り道
何にも買わなくて良かったんですか と聞かれて
でも雑誌2冊も買ったよ と言ったら笑って
だってこれ仕事の本でしょう 貴女も案外色気がないな と言われて怒って
でもずっと手を繋いだ侭 途中イルミネーションを少し眺めて
エレベーターに乗った時
K君が「玄関迄がオレの役目」と言った意味に初めて気付いた
噫そうか 此の事はもう「貴方」が彼に頼んでくれたのだと
遅くなったので とまた一緒にお風呂に入って
痛々しい傷跡を何でも無いように流す この人を見乍ら
そう云えばこの人は ここ何日か殆ど眠っていないのではないだろうか とか
わたしの病院での会話を聞いた時 一体何を憶ったのだろう とか
わたしは本当に 自分の事は何も話せなくて
自分の事になってしまうと わたしは本当に言葉の整理がつかなくて
何時も聞き流してばかりで こうやってこっそり書いてでないと 整理すらできなくて
週末の貴方は
恐らくそんなわたしに 苛立やもどかしさを憶えたのかも識れない
寧ろ何時も混乱しているのはわたしの方で
自分の事ひとつ 足りないと云う貴方のようにさえ話せないじゃないかと
なんて不器用なんだろう
そう云えば 昔もいろんな事があったけれど
こんな時 この人は何も言わずに唯わたしの傍に居てくれた
「思い出したように」自分の事を話すと 何時も優しく唯聞いてくれていたし
何一つ この人は
わたしを「否定」 しなかった
わたしが勝手に決めた事も 謝らなくていい と こんなにも
こんなにも
夜眠る時
何時ものように 手を取ってくれる この人を眺め乍ら
少し 口に出してみよう そう思って
あのね
わたし
貴方の事が 好きなの
大好き なの と
想いを込めて 言ってみた
実はこんな事すら殆ど言った事が無くて 少し恥ずかしかったけれど
そうしたら 貴方は何だか驚いた風で
腰に手を回してくれて
お腹に手を当てて 少し額を寄せた後
お互いに
今迄何か「大事な事」を 飛ばしてしまっている気がするな
貴女には ちゃんと元気になってもらわないと
僕は多分 一生後悔する と
あ これも貴女には「負わせている」のかな と
少し笑って
優しく優しく 抱擁をしてもらって
何時もと同じように 貴方はわたしを後ろから抱いてくれていて
有難う
もう少し僕も「素直」になってみる と
小さい声で
約束してくれました
「貴方」は思ったより早く帰って来て
開口一発 この人にとっては相当「意外」な事を言いました
たまには外で食事でもどうですか
え ????????
と わたしは本当にびっくりしてしまって
そ それなら電話をくれたら下迄行ったのに とか思ったのだけれど
碌すっぽ お化粧も着替えもせずに
この上なくだらしなーい格好に ニットコートとストールだけを羽織って(あああああ 涙)
この人は普段お仕事では何時もスーツを着るので
わたしが何だかなんだか恥ずかしいなあ と思ったのだけれど
別にそんなのどうでも構いません と さらっと言って
ネクタイとシャツの釦だけを外した
簡単に最低限の物だけをトートに入れて
一緒にエレベーターを待っていたら
いいですか
貴女はこれから「絶対に」「一人で玄関から」出てはいけません
「此処から」は必ず「誰か」と一緒に居て下さい
必要な物があるなら 僕が用意します と
現に僕の処には些細な事ですが報告がありました
A(少年の事をこの人はこう呼び捨てにします)にも言ってありますが
彼にも少し 今後は誰か付けるようにします と
わたしは少し 以前の事を思い出して
そう云えば少年の家とその周りには
「貴方」以外にも必ず誰かが居て
「貴方」が居なくても 少年の傍には何時も寄り添うように その「誰か」が守っていた
でも「貴方」が居なくなった此処暫くは
少年自身も もうオレには何にも無い「ただの子供」だから と
そう云う事には 最近は特には気を払っていなかったように思えたのです
また
「あんな事」が あるの と
流石に少し怖くなって 訊いてみたら
誰に言ってる と
貴方は微笑ってわたしの肩をぽん と叩いて
もう「あんな事」は二度とさせません と静かに言って
行きましょうか と
まるで何事でもないかのように
わたしの手を
取った
実は実は
わたし この人と
「外で手を繋いで歩く」と云うのは 全くの初体験で(…最早小学生以下…)
と云うより 唯々意外で
途中貴方もわたしの様子に気付いたようで
ああ 「こっち」の方がいいですか と
「恋人繋ぎ」に持ち替えられて
何だか逆に物凄く気恥ずかしくなって ううん と 全く馬鹿みたいにかーっとなって仕舞い
呼吸のようにわたしの荷物を持ってくれて
わたしの歩幅に 自然に自分を合わせて
わたしを見て 言葉を聞いて くすくすと時折微笑う この人を
本当に現実 なのだろうか と
本当に不思議な気持ちで 見ていました
夜は冷えますね と
寒くないですか と聞かれたけれど
ショッピングセンターは直ぐ近所だし 店内は暖かくて
用も無く 唯ぶらぶらと本や洋服を見て回って
でもこの人がこんなカジュアルなお店に居る事自体が わたしにとっては物凄く不思議で
日本のH&Mは余りメンズはないからなあ と
これまた 物凄く意外な事を言って
訊いてみたら え? 普通に買いますよ と
貴女の中で 一体僕はどんな格好をしてるんです と怒られて仕舞い
今日も相当「安い」ですよ? と こっそり言って
お値段を聞いたら 本当に安くてびっくりしてしまって
そうかそうか
服というのは「サイズ」なのか と妙に納得していたら
貴方は大笑いして 僕は寧ろ体格は日本の方が合うから と
そう云えばこの人は お父様の所為なのか 力の割に体は寧ろ細い方だと思うし
背も驚く程高くは無いし(少年やK君よりは高いけれど)
どちらかと云うとNさんの方が背格好はいいでしょう と笑って(た 確かにっ)
彼は「いい男」だものね Mさん(Nさんの奥様)の方が気が気でないかも と
この人が同性の「容姿」を褒める事があるのか と また少し驚いて
その間もずっと貴方は手を繋いでくれていて
昨日は休日で 周りにはカップルも沢山居て
何だかそれぞれに 色んなストーリーがあるんだろうなあ とか
楽しそうだな いいなあと 色々考えて 少しぼうっとして
ふと貴方の方を見たら
貴方はそんなわたしをずっと見て居て
気分転換に 少しはなりますか と ぽつりと言って
僕はS(K君の事)みたいに エスコートは余り上手な方ではないから と
其の時わたしは初めて
多摩川の家に来てから ずっとまともに「外出」をしていなかった事に気が付いて
仕事と躯の事ばかりをずっと気にしていて
塞ぎ込んでいたわたしを この人は連れ出そうとしてくれたのだと
ううんそんな事ない 凄く嬉しい そう言ったら
貴方も嬉しそうにして居たのが解った
僕の作る料理はいまひとつアレですね 貴女のとは少し違うからなあ と
ぶつぶつ何か一人で悩み乍ら これまた物凄くカジュアルな定食屋さんを選んで
店員さんに わざわざ隅の空いた席をと貴方は頼んで
メニューを見乍ら 意外にもうんうん悩む姿が何だか可笑しくて
もう少し慣れます と ぽつっと言って わたしは思わず笑ってしまって
料理を待っている間
あの後ね と 少し遠い所を見乍ら 小さな声で
貴女の事でSから電話を貰って と
K君が珍しく貴方に向かって物凄く怒ったのだと
わたしが 本当の事を 何時も何時も言わないのは
壁を作ってるのは 寧ろあんたの方だろ
オレびっくりした こんな大事な事すら何も話してなかったなんて
あんた一体今迄何してたんだよ 何時迄自分の事ばっかりで
あんたは彼女にこれ以上一体何を負わせたいの 彼女はこんなになる迄無理してたんだ
あんたが出来ないっていうのなら 半端におかしな真似なんて止めて
今直ぐあの子を手放せ
あんたが「自分の世界」に 戻るべきだろ
と
貴方の 「世界」
貴方は話してくれたわ その事はK君には言わなかったの と聞いたら
貴方は首を振って あいつの方が正しい と
あいつは正面切って「彼女」を拒む それが僕には出来ない
と
聞いてはいけないと ずっと思っていたけれど
勇気を出して 訊いてみた
如何して と
貴方は
彼女は「恩人」だから と
彼女という存在が無かったら 僕も そして彼も
ひょっとしたら 貴女だって
今こうやって生きてはいないよ と 静かに言った
唯 そろそろ離れなきゃいけないとはずっと思っていたんだ
彼や貴女には「これから」があるけれど 彼女にはそれはもう無いに等しい
この間の「仕事」で それを痛感してるのは 恐らく彼女自身だと思う
と
でも「存在」は必ず残る と
これからの彼女を守るべき人は僕じゃない それを言いに行こうと思って と
余りに静かに貴方が其の言葉を口にしたので
わたしは思わず呼吸を飲込んだ
この人には 本当に 覚悟が あるのだ と
貴女がいなければ 恐らく彼も僕をもう必要とはしない
彼はちゃんと「普通の大人」になれるよ と
それは違う Aくんを今迄作ったのは と言おうとしたら
貴方はわたしをそこで止めて
彼には元々備わった「器量」がちゃんと有る
僕はそれに 甘えていただけだ と
出会った頃は確かに幼かったけれど
僕には直ぐに解った 彼の持っている「物」は
僕には 絶対に叶わないものだから と
また僕ばかり喋っているな と 少し微笑って
こういうのがいけないんだな 寧ろ話したいのは貴女でしょう と
食事を食べ乍ら
Sは貴女の事 本当によく「理解」しているよね
あいつがあんなじゃなかったら物凄く嫉妬して仕舞う と悪戯っぽく言って
嫉妬?貴方が??K君に??? と驚いて言ったら
そりゃあしますよ あいつの方がよっぽど「男」らしい と
あいつといると本当に羨ましくて
僕は なんてつまらない人間なんだろうと 何時も痛い程思う と
この人は
帰り道
何にも買わなくて良かったんですか と聞かれて
でも雑誌2冊も買ったよ と言ったら笑って
だってこれ仕事の本でしょう 貴女も案外色気がないな と言われて怒って
でもずっと手を繋いだ侭 途中イルミネーションを少し眺めて
エレベーターに乗った時
K君が「玄関迄がオレの役目」と言った意味に初めて気付いた
噫そうか 此の事はもう「貴方」が彼に頼んでくれたのだと
遅くなったので とまた一緒にお風呂に入って
痛々しい傷跡を何でも無いように流す この人を見乍ら
そう云えばこの人は ここ何日か殆ど眠っていないのではないだろうか とか
わたしの病院での会話を聞いた時 一体何を憶ったのだろう とか
わたしは本当に 自分の事は何も話せなくて
自分の事になってしまうと わたしは本当に言葉の整理がつかなくて
何時も聞き流してばかりで こうやってこっそり書いてでないと 整理すらできなくて
週末の貴方は
恐らくそんなわたしに 苛立やもどかしさを憶えたのかも識れない
寧ろ何時も混乱しているのはわたしの方で
自分の事ひとつ 足りないと云う貴方のようにさえ話せないじゃないかと
なんて不器用なんだろう
そう云えば 昔もいろんな事があったけれど
こんな時 この人は何も言わずに唯わたしの傍に居てくれた
「思い出したように」自分の事を話すと 何時も優しく唯聞いてくれていたし
何一つ この人は
わたしを「否定」 しなかった
わたしが勝手に決めた事も 謝らなくていい と こんなにも
こんなにも
夜眠る時
何時ものように 手を取ってくれる この人を眺め乍ら
少し 口に出してみよう そう思って
あのね
わたし
貴方の事が 好きなの
大好き なの と
想いを込めて 言ってみた
実はこんな事すら殆ど言った事が無くて 少し恥ずかしかったけれど
そうしたら 貴方は何だか驚いた風で
腰に手を回してくれて
お腹に手を当てて 少し額を寄せた後
お互いに
今迄何か「大事な事」を 飛ばしてしまっている気がするな
貴女には ちゃんと元気になってもらわないと
僕は多分 一生後悔する と
あ これも貴女には「負わせている」のかな と
少し笑って
優しく優しく 抱擁をしてもらって
何時もと同じように 貴方はわたしを後ろから抱いてくれていて
有難う
もう少し僕も「素直」になってみる と
小さい声で
約束してくれました