小さい頃、家の近くにある公園でよく遊んでいた。
基本的に何も無い公園だ。
あるのはベンチと滑り台だけである。
そして真ん中に自分の10倍近くある、それはそれはとてもとても大きな大きな木がある。
小学生年少の時は砂場が好きだった。
砂場がないから砂場公園。
砂場さえあれば最高な公園、略して砂場公園。
べ、別に砂場がなくたって最高な公園だよ。
略して砂場公園。
本当の公園の名前など知らぬが、私の中では砂場公園である。
人にとっても質素な公園かもしれないが、私にとっても思い出深く、とても温かみのある公園だ。
当時はよくポコペンをしていた。
隠れる場所がいくつかある。
防災倉庫の裏。
歳をとるにつれ、ありがとうが言えなく自分。
ポコペン。
茂みの裏。
本気を出せば負けないという情けない自分。
ポコペン。
膝上ぐらいにある花壇。
建前は良い奴だが、裏では根に持つ哀れな自分。
ポコペン。
女性の裸の像。
強がって嘘をついてしまう自分。
ポコペン。
看板の裏。
他人の目を気にする自意識な自分。
ポコペン。
色んな情けない自分が隠れていた。
見つかりたくない自分は、簡単に自分で見つけられてしまう。
体は無駄にでかいくせに、いつまでもとことん小物な自分はポコペンでは強いらしい。