本庶佑(ほんじょ・たすく)・京都大高等研究院特別教授(76)が2018年ノーベル医学生理学賞に決まり、日本からのノーベル賞受賞者は計26人となる。1901年に始まったノーベル賞は2017年までに世界の71カ国・地域・団体の計923人が受賞。過去30年の自然科学3賞に限ると、米国は昨年まで261人と圧倒的に多く、日本からは17人ながら2番目だった。


日本の研究者が世界的な業績を残してきたことを示しているが、授賞対象となった研究のほとんどは30年以上前の成果。一方、近年の日本の研究力は低下しているとの指摘が、過去のノーベル受賞者から相次いでいる。
その根拠となっているのが、学術論文の発表数。日本では00年代前半まで伸び続け、一時は米国に次ぐ2位だった。しかし13~15年の平均で、中国、ドイツを下回る4位に転落。主要国で日本だけ大学院での修士・博士号の取得者が減っている。
今後も日本のノーベル賞受賞が続くか、見通せないのが現状だ。【柳楽未来】
