非情の人 何ぞ非常に」


キャナルシティー劇場でみました。


久しぶりのストレートプレイ。

二階席はガラガラで、スタッフさんが「前列に詰めていいですよ」と言って下さったので、二列目中央で観劇しました。ニコニコ


物語は江戸の陰間茶屋から始まります。

長崎から持ち帰った「エレキテル」を親友の杉田玄白(岡本健一さん)に見せようと、待っています。退屈しのぎに茶屋の女将(篠井英介さん)が、ちょっと変わった陰間・菊千代(小柳友さん)を引き合わせ、それが源内の運命に大きな影響をもたらす・・・という内容でした。


一幕目は声だして笑えるくらい、リラックスして見れたんですが、二幕目からは源内に感情移入してしまって苦しくなりました。

天才であるがゆえに、自分の感情や感覚を分析してしまう。

分析って理由づけして自分を納得させる手段だと思います。これをやっちゃうと、理性は納得しても自分の本質と向き合ってないから、ますます孤独が深まっていくんじゃないかと思います。


実際、源内も孤独を深めていましたけど。。。


セリフのあちこちに心の餓えが伺えるのに、それを「オレは天才だ。常人はついて来れないだろう?」と笑って流してる。そう感じました。

上ばかり目指していると、足元を見失ってしまいますよね。。。

心の拠り所、自分が自分でいられる場所。人間には絶対必要だと思います。

このお芝居を見ていて、平凡である事って幸せで、そして難しいんだなと思いました。。。


そんなことをツラツラ考えていたら、6月に観た「天翔ける風に」の溜水オーバーラップ∑( ̄0 ̄;ノ

金銭的に満たされていて、思い通りにならないことはほとんどない。

だけど心は満たされなくて、欲しい女性の心が手に入らず、最後には自死してしまう。。

この人は陰性で佐々木源内は陽性なのでキャラは全く違うんですけどね(笑)


そして、ラストの玄白のセリフで涙腺が崩壊。。(;^_^A

こんなに泣いたのは、劇団四季の「異国の丘」か「南十字星」以来じゃないかという(笑)


でもでも、最後は湿っぽくならず、泣き笑いで締めてもらいました。


久しぶりにしっかりした芝居が観れて、素晴らしい休日になりました。

情報をくださったⅭさん、本当にありがとうございました。(*^.^*)


あ最後に、


篠井さんの女性と女形の演じ分けがすごすぎるーーーーーっ!!!!